Impressions
確実に年一枚のペースでリリースを続けながら、着実に成長を続ける妖怪ヘヴィ・メタル・バンド 陰陽座 の 4th アルバムは、ワンランク上のステートを感じさせる美麗なアート・ワークも◎な(ビジュアル系は生活感を匂わせたらオシマイだからね~)メジャー2作目にして驚くほどの垢抜け具合にビックリの一枚。
従来通りしっかりハードで確実にメタルなのは間違い無いんだけど、随所そして要所での丁寧な仕事がソフトで木目細かな肌触りを実感させる好結果を呼んでいる。
それらが顕著なのはやはりポップ・サイドの楽曲群で、キャッチーにドライヴするタイトル・トラック#2 "鳳翼天翔"、カッティングの妙がアーバンな洗練を見せる哀愁に悶涙が止め処なく流れるリーダー・トラック #4 "妖花忍法帖"、招鬼作の王道メロディック・ハード #8 "面影" らの曲での前作でも一応はあったソレとは次元の違うメジャーな輝きはスゲー魅力的。
その一方で、この 陰陽座 のもう一つの顔である暗黒で猟奇的な側面の楽曲も、プログレッシヴでドゥーミーな10分超のメロウ・チューン #5 "鵺"、BLACK SABBATH 風味のヘヴィ・シャッフルがイナタい #7 "飛頭蛮"、元筋肉少女隊現特撮のカリズマピアニスト 三柴 理 の狂気すら孕んだ美しいピアノと 黒猫たん の可憐なソプラノが恐るべき感動を呼ぶ #9 "星の宿り" と超充実。特に #5 "鵺" の暗黒の美なんて、OPETH の域に迫る・・・って言ったら褒めすぎ?(汗)いや、この曲での 瞬火 の歌唱ったらマジで素晴らしくって、元々上手い人ではあったがとうとうここまで来たか・・・ってほどにビクーリの好演デスわ。
で、賛否両論(っすよね?)のラス曲 #10 "舞いあがる" は・・・当然 黒猫たん の萌え萌えアニソン歌唱に万歳三唱!(笑)
ちなみにコレ、CCCD (Copy Control CD) だったみたいだけど、何も考えずに普段どおりリッピング~ iPod 転送できたッスよ。(謎) (Jan. 26, 2003)