Impressions
PARADISE LOST / In Requiem (2007)
投稿日: 2007/07/20
英国が誇るゴシック・メタルの始祖 PARADISE LOST の11thアルバム。
自らのバンド名をタイトルに冠してゴシック・メタルへの華麗な帰還劇を見せた傑作 "Paradise Lost" の充実っぷりは凄まじかったが、本作のスタイルもその延長線上と言えるもの。どこか淡々としたクール&ムーディなダークさがガッツリと暗黒メタルな音圧と共にキャッチーに迫ってくる様子を耳にする度、コレを“あの”PARADISE LOST が演っていると思うだけで嬉しさがこみ上げてくる。
気負わずも自然と耽美なアトモスフィアを匂わす Nick Holmes (vo) のカリスマティックな存在感もさる事ながら、今回は Greg Mackintosh (g) のエモーショナル・ギター・ワークがメランコリーをリードする場面が顕著で、その極めて英国的なタッチは、この PARADISE LOST こそがかの BLACK SABBATH の遺志を継ぐ存在であると確信させる・・・ってのはチョイと言い過ぎか。(汗)
ただ、個々の楽曲的には ――どうしても前作と比べてしまうと―― 少々平坦な感じかな? ヘヴィなアグレッションを噴出する #5 "Requiem" は出色の出来なんだけれども。
(Jul, 17, 2007)
満足度 : 85%