Impressions
SOILWORK と共に ARCH ENEMY 的ギター・オリエンテッド・デスラッシュ・メタルを標榜する DARKANE の期待の 2nd は、その醜悪過ぎるジャケットからは想像もつかない冒頭の荘厳な宗教的シンフォ・イントロにまず驚き。
そこからスムースに導入していく先は、超人 Peter Wildoer の爆裂しつつも繊細なドラミングと Christofer Malmstrom のテクニカルでエモーショナルな泣きのマジカル・ギターに引っ張られ最後まで息もつかせず一気に集中させる、アグレッションとメランコリーの交錯するブルータルな世界。
所々で分厚いメロディック・ハーモニーを絡ませながら頻繁に明確なメロディをなぞる Andreas Sydow のヴォーカルは、もはやデス・ヴォイスとは呼びがたく「ダミ声」というレベルの聴きやすさ。
複雑なメロディック・ヘヴィ・リフが疾走する、度を過ぎないドラマティックさが醸し出す雰囲気は、DESPAIR あたりに代表される80年代末期 ~ 90年代初頭の激走ユーロ・スラッシュに通じるいい意味での古臭さを感じるな。(嬉)
ただ、ラップ星人(苦笑)なメンバーショットは、演者の「顔」が見えんがための感情移入のしにくさを助長しているようで、なんだか損してる感じ。特に日本でブレイクしようと思ったら「キャラクター」って大事だからなぁ。。。
満足度 : 85%