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EMBRAZE / Katharsis (2002)

投稿日: 2002/11/20

フィンランドのゴシック・メタル・バンド EMBRAZE の 4th アルバム。以前 MTM Metal からリリースされた前作 "Endless Journey"(ファンタジックなアート・ワークが印象的だった)を聴いてそのショボさにビビった記憶があるが、作を重ねる間に随分と色んなものを学んだようで、本作では当時のあのショボさは微塵も感じられないほどに成長しているのが驚き。
様々な露出の機会において概ね「ゴシック」に分類されているとはいえ、Sami Siekkinen (g) のギター・プレイの正統メロディック・メタルな色彩と歪んだ濁声を絡ませながら実は朗々たるヴィブラート・ヴォイスも聴かせるシンガー Lauri Tuohimaa の「ダーティーな Marco Hietala」な歌唱等が大きく作用したそのスタイルから得られる印象は、極めてオーソドックスなヘヴィ・メタルに近いものだ。
そしてその音楽性も意外と幅広いもので、速効性の高い叙情メロディが迸るキラキラ・シンフォ・プログレ・メタルな味わいもある #1 "My Star"、哀愁のテーマ・メロディが泣きを誘うスロー・チューン #4 "The Sun Loves Moon"、アコーディオンの欧風旋律にハッとさせられる #7 "Frozen Sun"、メロメロゴシックの王道スタイルな #8 "Closed"、ロックのダイナミズムを上手く封じ込めた #9 "Calm and Distant"、泣きの叙情ギター・インスト #10 "Kiiminkijoki" そして LIZANXIA を想わせる拡散メロディック・デスラッシュ #11 "Sinmaker" と、多様なアイデアが散りばめられた楽曲には新鮮な面白みを感じる。
基本的には泣き系のメランコリックな香りを主軸にしながら、所々でなぜかシンプル&ラウドな漢っぽいロケンロー風味の快活な趣を採り入れているのも特徴的ね。ドレッド・ヘアが似合うキュートな Heidi 'Hede' Maatta 嬢 が弾く、控えめながら全体を美しく包むキーボードもイイ感じ。
全体的にはマイナー・バンドならではの不安定な揺れや細部における詰めの甘さをヒシヒシとかんじつつも、この独特の味わいは今後にしっかりとした期待を抱かせるな。うーん、不思議なバンドだ。

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