敬愛する激エモ・ギター仙人 Uli Jon Roth が、気の置けない友人たちをゲストに招いて開催しているイベント「Legends of Rock」の、2001年6月23日の英キャッスル・ドニントン公演の模様を収録した2枚組ライヴ盤。

近年の公演でメイン・テーマとして使っている Uli の魅力満載のスリリングな CD-1#1 "Sky Overture" と続いて泣きを響き渡らせる CD-1#2 "Concerto d'Aranjuez (アランフェス協奏曲)" こそ「Uli Jon Roth のショウ」たる雰囲気を漂わせているが、その後は Jack Bruce (b) を迎えた CREAM、Michael Schenker, Phil Mogg and Pete Way とともに演奏する UFO、Bob Dylan、Jimi Hendrix らのカバー・ソング、そしてフリー・フォームなインプロを中止としたジャミング・・・と、あくまでお遊びなベクトルを強く感じさせるアット・ホームなショウが展開されている。

目玉は CD-1#3 "Let It Roll", CD-1#4 "Rock Bottom", CD-2#5 "Doctor Doctor" での神 Michael Schenker とのツイン・ギターで、こりゃそうそう聴けるもんじゃないってな貴重なテイクだし Uli, Michael 両者のプレイ的にも悶絶ポイントが多いんだけど、この演奏ズレまくり＆明らかにお遊びな緊張感の無さはどうなんだろね。

Uli 自身ののプレイはやっぱり特別で、正確さという点では哀しいほどに衰えを感じさせながらもそんな視点とは無縁の「神々しさ」に溢れた顔歪み悶絶フレージングはまさに圧巻なんだけど・・・正直言って彼にはこのレベルのクオリティの作品はリリースして欲しくなかったな・・・。