Impressions
元 ETERNAL TEARS OF SORROW、現 TO/DIE/FOR の Antza Talala (g) を擁するフィンランドのメランコリック・ロマンティック・ゴシック・メタル・バンド SOULRELIC のデビュー・アルバム。
センチメンタルなメロディがノリノリにドライヴする TO/DIE/FOR, ENTWINE, CHARON, HIM らの先人が提示してきたソレ系ド真ん中の作風を踏襲する“フォロワー”ではあるのは確かながら、全編に亘って非常な充実を見せる印象的なメロディの数々は、一聴して思わず身を乗り出さずにはいられないほどにメッチャ魅力的。
キャッチーなダイナミクスを力強く伝えるナル系シンガー Tommy Suomala のクリアな耳触りも大きな武器だが、それ以上にグッと来るのが WHITESNAKE, DEEP PURPLE, EUROPE, TOTO らをフェヴァリットに挙げる鍵盤奏者 Jay Holli のキーボード・ワーク。様々な音色を駆使して楽曲を見事にリードするその空間彩色能力は実に見事だわ。
惜しむらくは、どの曲も良質のヴァラエティを見せる水準以上の完成度でありながら、決定的な代表曲が見当たらないことかな。まぁそのあたりは今後に期待ってことで。
(Dec. 19, 2005)
満足度 : 83%