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ORPHANED LAND / Mabool - The Story of Three Sons of Seven (2004)

投稿日: 2004/03/20

数年前に Nuclear Blast とサインしたというニュースを聞いて新作を楽しみにしていたものの、その後プッツリと音沙汰が途絶え、ここのところはその存在すら忘れかけていた中東イスラエルの民族派プログレッシヴ・ゴシック/デス・メタル・バンド ORPHANED LAND が、突如 Century Media からリリースした8年振りの 3rd アルバム。

ノアの箱舟の大洪水伝説、そして3人の英雄の旅路という二つの物語を交錯させながらクライマックスを形作ってゆく、混沌とした宗教世界を描いたコンセプト・アルバムである本作は、何年も待った甲斐のある(ってゆーか正直忘れてたけど/苦笑)大々傑作!!

比類なきミュージシャンシップの高さを感じさせる老獪極まりないプレイアビリティで演奏される、中近東~インド系の土着的な東洋エッセンスを決して付け焼刃でない遺伝子レベルで練り込んだ超ドラマティックなエスニック・ケイオティック・エクストリーム・ミュージックには、この身の五感プラス第六感はヤヴァイほどに刺激されまくり。

ユダヤ教/キリスト教/イスラム教それぞれの息子・・・蛇/鷲/獅子に喩えられる3人の英雄の誕生を謳ったオープニング・チューン #1 "Birth of the Three (The Unification)" にいきなり ORPHANED LAND の独特の世界に引き込まれたが最後、その後の70分間はこの至福の時間旅行にただただ自らの精神と肉体を委ねるばかりッスよ。

バイオリンやチェロなどの弦楽やピアノ&アコギ、そしてツボを突く女声を豪勢に侍らせた OPETH に通じる深遠な精神性を感じさせる型に嵌ろうとしないダークな独創的リフ・ワーク、真性辺境プログレッシャーの心意気を感じるポンプな浮遊感、そのうえに独り善がりではないキャッチーさまでもを兼ね備えたヘブライ/ラテンな自国文化に対する誇りに塗りたくられたジャジーとさえも表現できよう深みに満ちた超アラビックなサウンド・スケープは、この ORPHANED LAND 以外何者でもないオリジナリティに溢れている。

暖かく優しいナイーヴなノーマル・ヴォイスと激情デス・ヴォイスをスイッチするシンガー Kobi Farhi のハートフルな妙技に心を奪われながら、この耳が追うのはギター・プレーヤ Yossi Sassi のしっかりと様式美なエモーショナル・プレイ。#5 "Halo Dies (The Wrath of God)", #6 "A Call to Awake (The Quest)" の怒涛の弾きまくりや #7 "Building the Ark" でのマジ泣きな哀愁アコースティック・プレイ、悶絶泣きフィールが壮麗かつ壮大に広がる超大作 #11 "The Storm Still Rages Inside" でのいつまでも終わらない叙情リックの畳み掛けなど、ホンット歪めた顔をひたすら左右に振りつつ天を仰ぐのみだわ。

っとにもー、唯一無二で奇跡な一枚としか表現のしようがないよ!

今回買った2枚組初回限定版のボーナス・ディスクの方に収録された Tel Aviv でのアコースティック・ショウの模様も、ほんと年季の入った哀愁ジプシー・ミュージックって感じで、メッチャ和みながら楽しめたデス♪
 (Mar. 08, 2004)

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