Impressions
FLOWER KINGS、そして最近では TRANSATLANTIC の一員としても精力的な活動を見せるギタリスト Roine Stolt が70年代に在籍していたスウェディッシュ・シンフォニック・プログレッシヴ・ロック・バンド KAIPA の、奇跡の再復活盤。(「再」ってのは、91年に一度復活してるらしいので)
Roine Stolt ともう一人のオリジナル・メンバーであるキーボード・プレーヤー Hans Lundin の2人を正式メンバーとし、他はゲストで固めたというやや変則的な復活ではあるんだけど、これがもうそんな細かいことはどーでもイイってほどホントに素晴らしいったらありゃしない。
RITUAL のシンガーでもある Patrik Lundstrom の潤いを帯びた明快な歌声がハート・ウォーミングな安堵と、Roine Stolt と Hans Lundin に MATS & MORGAN のドラマー Morgan Agren と今やすっかり Roine の右腕として定着した感のある怪物ベース・マン Jonas Reingold(本作でも彼のプレイがバッチリと良いアクセントになってる!) ら楽器陣の生み出す程好いスリルの交錯が、メッチャクチャ心地いい。
充分にハード・ロック的なエッジとダイナミズムも備わったその優しくも力強いプロダクションの中で上質な有機的演奏によって紡がれる北欧の澄んだ美旋律が織り成すこの一大シンフォ絵巻は、幻想的なアート・ワークそのままのファンタジックな風景を聴く者の脳裏に浮かばせるね。
Roine Stolt 参加作品は色々聴いてきたが、オレ的には勝手にこれを彼の最高傑作と呼んじゃいたいッス! ・・・って、聴いてないのもあるから、そう思い込みたいだけなんだけどね。(汗)