Impressions
BLACK MESSIAH / Oath of a Warrior (2005)
投稿日: 2005/10/20
ドイツは Essen を本拠地とするシンフォニック・ヴァイキング・メタル・バンド BLACK MESSIAH の 2nd アルバム。
薄汚れたヴァイキング装束&武具に身を包んだ6人の屈強な戦士たちが繰り広げるのは、エピックなオーケストレーションを美しく輝かせながらパワー・メタリックに爆走するヴァイキングなブラック/デス・メタル。
キラッキラな大疾走の雰囲気がこのバンドを EQUILIBRIUM と同類項に属することを宣言してはいるが、「若さ」の代わりに「老獪なる悲愴感」を前面に打ち出したこの BLACK MESSIAH からは、より“ヴァイキング”な勇猛さを感じ取ることができる。
激泣き超速疾走チューン #3 "Blutsbruder"、勇壮極まりない哀愁ドラマ #7 "Christenfeind"、ヘナチョコ女声ヴォーカルがいい味出してる疾走ヴァイキンガー #10 "My Way to Asgaard" らに代表される非常にインプレッシヴな楽曲群は、サウンド・プロダクションこそ EINHEIT PRODUKTIONEN なる無名レーベルならではのややチープなものでありながらも、ツイン・ギターが紡ぐ赤面ものの激クサ旋律、そして中心人物 Zagan (vo, g, violin, mandolin) がヴァイオリンとマンドリン(!)を鳴かせて啼かせて泣かせ尽くすジプシー&フォーキーな調べが響くコッテコテの哀愁メロディの殺傷力は抜群だ。
凪を漕ぎ進むヴァイキング船・・・豪雨の中の進軍・・・そして死を賭した闘い・・・。愛憎渦巻く極北の戦地に妄想を馳せる至上の快感に、心地よく浸ることができる好盤デス。
(Oct. 06, 2005)
満足度 : 87%