Impressions

DARKANE / Rusted Angel (1999)

投稿日: 1999/02/20

中心人物であるドラマー Peter Wildoer (ex.ARCH ENEMY,ARMAGEDDON) の手足が創り出すその経歴はダテではない超絶ピートと、Christoffer Malmstrom & Klas Ideberg コンビが奏でる非常にスリリング且つテクニカルな叙情ギターワーク、そして主に絶叫型でありながら明瞭な太めの声質のために落ち着いた印象を受ける Lawrence Mackrory のデスヴォイスが織り成す激烈爆走テクニカル=デスラッシュは、嫌でも ARCH ENEMY, SOILWROK らを連想させる。そして驚くことに、これらのバンドに勝るとも劣らぬクオリティをも誇っている!
安定感、テクニック、ギターフレーズの扇情力の高さは勿論、極めてクリアながらブルータルさを損なわない高音質や緻密なアレンジ、そして「ここぞ!」という部分でシンガーがハッキリとメロディを唄い上げる点も高ポイント。
またタイトルトラック "Rusted Angel" に代表されるように、弦楽団や混成合唱団を用いてドラマティックに責め立てる術も身に付けており、耽美派への配慮も怠りがない。・・・とはいえ、基本的には「爆走デスラッシュ」なのでその辺りは控えめではあるが。
欲を言えば、もっと耽美に・・・もっと泣き泣きギターパートを・・・とキリがないが、なにより自然にヘッドバングを誘発するってな心地良~い爆走パートと琴線フレーズとのコントラストこそが DARKANE の一番の魅力なので、全体のバランスとしてはこんなもんでしょ。
デザイナ による、不気味な異形の美しさを湛えるブックレットのダークなマン=マシン的アートワークも、本作のクオリティをアップさせるのに間違いなく一役買っている。(99/02/26)

満足度 : 87
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