Impressions
GORGOROTH の King ov Hell (b) & Kvitrafn (dr)、 MANNGARD の Olav (vo,g)、AUDREY HORNE の Thomas (g) の4人が集まったノルウェイジャン・ドゥーマー SAHG のデビュー・アルバム。
シンガー Olav の声のトーンが微妙に Ozzy Osbourne 調だからというまでもなく、初期 BLACK SABBATH デフォルメ系だというのが一目(聴?)瞭然な本作は、グルーヴィなパワー・ボトムにキャッチーなリフが載る禍々しいザラつきに満ちたRawなドゥーム/ヘヴィ・ロックを、卓越したプレイアビリティを持って超A級の質感に仕上げた驚愕の逸品だ。
重苦しくスウィングする極上の SABBATHY ヴァイヴが生んでいるサイケデリックなトリップ感が心地好いのはもちろん、端々に何気なく絡ませるツイン・ギターのハーモニー・アンサンブルの美しさや、本作のプロデューサでもある Brynjulv Guddal (MALIGNANT ETERNAL) によるメロトロンの響きが誘う北欧鬱プログレに通じる荒寂感など、「いかにも北欧」なメランコリックな繊細さがタマランですよ。
ここ数年で聴いた SABBATH 系ドゥームの中ではダントツの出来。メチャクチャ気に入りました。凄いわ。
(Jun, 04, 2006)
満足度 : 92%