Impressions
DIABULUS IN MUSICA / Secrets (2010)
投稿日: 2010/06/20
スペインのシンフォニック・ゴシック/パワー・メタル・バンド DIABULUS IN MUSICA のデビュー・アルバム。
紅一点の歌姫 Zuberoa Aznárez 嬢 (ex-DRAGON LORD) による可憐さと気高さを兼備した柔和なソプラノ・ヴォイスが美麗に舞い踊る、ドラマティックなシンフォニック・メタル。
クラシカルな気品に憂う重厚なプログレッシヴ・シンフォ・ゴシックが EPICA や AFTER FOREVER 的な風合いを見せたかと思うと、SIRENIA や DELAIN らにも通じるモダニズムすら漂うキャッチーなドライヴ感を弾ませる・・・という、よく言えば幅広い、悪く言えば節操のないスタイルながら、決してパンチのあるタイプではないが相当な上手さであることが容易に確信できる Zuberoa 嬢の魅惑の歌声がなぞる充実のメロディとコッテコテの展開美が、全体を統一した色味で彩っている。
なぜか終盤、#9 "Ishtar" に始まって #11 "Beyond Infinity" をピークに、デスヴォイスを伴いながら壮麗なシンフォ・ブラック・テイストを劇的に打ち出しているが、それがまた CRYSTAL ABYSS や TVANGESTE (懐かしい!) らのロシア勢を想い起さたりして決して悪くない感じ。
METAL BLADE には珍しいタイプのバンドでスペインの新人にしてはオーケストレーションもエライ頑張ってるなーと思ったら、Sascha Paeth と Miro が関わってんのね。なるほど。
満足度 : 85%