Impressions
ギリシャ出身の4人組ゴシック・メタル・バンド ELYSION のデビュー作。
妖艶なエキゾチック美女シンガー Christianna 嬢を看板に据えてゴシカルなダークネスをメジャーなドライヴ感で包み込んだ魅惑のフィメール・ゴシックは、LACUNA COIL 〜 EVANESCENCE 譲りのヘヴィなモダンニズムに加え WITHIN TEMPTATION に通じる優美で気高いしなやかさをも高次元で備えた楽曲を MADONNA らトップ・アーティストの数々を手掛けてきた世界的エンジニア Ted Jensen の手による完全にメジャー級のプロダクションが支える、「ギリシャからの新人」らしからぬハイスペックなもの。
とにもかくにも曲がいい! EVANESCENCE 色がやや強くも印象的な歌メロが耳から離れない #2 "Killing My Dreams" をはじめ、「可憐な悪女」とでも呼べそうな独特の存在感を発する Christianna タンの艶やかに伸びる美声、そしてそれで歌われる愁いたっぷりのメロディが司るフックの連続が漂わせる風格と質の高さには、ただただ驚愕するばかりだ。
キャッチーかつコンパクトな曲中に“ロック”なアクセントをマークする、中心人物 Johnny Zero (g,key,programming) による熱さ滾らすギター・ソロ・パートの存在もイイ感じ。印象的なアートワークも含め、ダークに燦く華に包まれた魅力的な一枚デス。
満足度 : 85%