Impressions
スイスの“ニュー・ウェーヴ・オブ・フォーク・メタル”バンド ELUVEITIE の2ndアルバム。
フィドル、ハーディー・ガーディ、マンドラ、その他パイプ類の民族楽器が織り成す超本格的なケルティック・ミュージックとアグレッシヴなメタル・パートが未曾有の融合を果たしていた1stフル "Spirit" の強力さには驚かされたが、本作を一聴してまずこの耳が追うのは、そのメタル・パートの更なる深化だ。
切れ味と重量感を哀愁で包み込んだ硬質なメタル・リフの風合いは、何故かまんまイエテボリ・メロディック・デス・・・というかメッチャ DARK TRANQUILLITY。(笑) さすがは Nuclear Blast クオリティ!なクリアなプロダクションも相俟って、そこだけ取り出しても相当な完成度だと唸らされる強力なメタル・パートに、さらに前述の魅惑の超A級トラッド/ フォーク・アレンジが絡みまくるのだから悶絶しないわけがない。
そんな風に、これまでのフォーク・メタル史を振り返っても類を見ない程の圧倒的な品質感を封じ込めた本作だけど、民族的なクセの強さとか風景的なヴァイブという意味では、やっぱ前作に一歩譲るかなぁ。 いや、あれがあまりにも凄すぎただけで、これはこれで素晴らしく気に入ってるんだけどさ。
(Mar, 12, 2008)
満足度 : 89%