Impressions

EVEREVE / Stormbirds (1998)

投稿日: 1998/06/20

う゛ぉ~~! 俺はこういうゴシックを待ってたんだ!!!!!
デス~ゴシックと自らを進化させてきた大御所達が申し合わせたようにさらにコンテンポラリーな方向へ深化を遂げて行ってしまう中、このジャーマン・ゴシックバンド EVEREVE の2ndアルバムはその心の穴をピタリと封じてくれる、実に嬉しい路線を体現している。
本作 "Stormbirds" には、MY琴線に触れまくる哀愁のギターフレーズと美しきシンセの装飾がロマンティックな哀愁を醸し出す実に上質な叙情ゴシック・メタルが封じ込められている。
ツインギター+鍵盤の6人組という構成をフルに活用したゴージャスな音像は驚くほどハイクオリティ。ゴシック特有の難解でアンビエントな部分は殆どなく、破壊力を捨て去ってはいない重厚なメタルリフと、ドンぴしゃりの絶妙なタイミングでなだれ込んでくる泣きのギター、シンフォニックに責め立てるシンセサイザー・・・
シンガー Tom Sedotschenko は大部分は普通の声で歌っているが、ところどころでデス声を披露するパートの保持も、良質の耽美派シンフォニック=ブラックの味わいをも生んでいて「吉」と出ている。
とにもかくにも、各楽器が紡ぎ出すそれぞれのフレーズの一つ一つ、そしてそれらが絡み合って生まれる哀しみのヴァイヴが並みではない。
60分間にわたって完全に浸りきることの出来る大傑作! 幸せ。。。 V(^o^)

満足度 : 94
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