Impressions

DYNAZTY / Sultans of Sin (2012)

投稿日: 2012/04/04

スウェーデンの若きメロディアス・ハード・ロッカー DYNAZTY の3ndアルバム。

スリージーなドライヴ感と骨太メロディアス・ハードのヘヴィ・エッジを融合させた SKID ROW あたりにも通じる'80年代後半〜'90年代初頭の米産メインストリーム・スタイルのフレッシュな質高さは、1st〜2ndで既に証明されてきたとおり。そのうえで、更にバンドの地力を桁外れに高め一皮も二皮も剥けた感バリバリの本作の充実っぷりに震えが止まらない。

とにもかくにも、今回はホンット曲がいいね。狂おしく高揚する冒頭の骨太キラー疾走ハード #1 "Come Alive"、そして北欧叙情ハード・ポップの魅力を満載した #3 "Land of Broken Dreams" をはじめ、順次挙げていったらキリがないほどにそれぞれの曲が個性を放っている。敢えて言えば、いいな!と思った曲が概ね外部ライター陣の仕事だってところに若干の引っ掛かりを感じたりもするんだけど、それも各曲を包む完全にA級バンドの極上アトモスフィアの前には些細なこと。王道ハード・ロック、ヘヴィ・メタル、そしてメロハー(あえて略称)のトライアングルの中心を貫くバランス感覚(GOTTHARD, SHAKRA, SKANSIS あたりのスイス勢にも通じる味わいも)を極限まで磨き上げた中から生まれる高いエネルギーに翻弄される心地良さと言ったらもう・・・ね。

そんなキャッチーな楽曲群がフロントマン Nils Molin (vo) の堂々たる溌溂熱唱にリードされているのは間違いないところだけど、やはりビビッと来まくるのは全編でフィーチュアされている Rob Love Magnusson (g) による悶絶ギター・プレイ。同じ北欧でもフィンランドのギタリスト群とは全くアプローチの異なるいかにも「スウェーデンのギタリスト」らしいネオ=クラシカル素地のタッチには、聴く度に溜飲が下がる思いデス。

ライヴ観てみたいなぁ。H.E.A.TKISSIN' DYNAMITE と3バンドで来日公演やってくれんかな〜?(笑)

満足度 : 91
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