Impressions
ANCIENT BARDS / The Alliance of the King (2010)
イタリア産エピック/シンフォニック・メタル・バンド ANCIENT BARDS のデビュー・アルバム。
キュートなぽちゃーり美女シンガー Sara Squadrani タソをツイン・ギター+キーボードが支えるこの若き6人組は同国の英雄 RHAPSODY OF FIRE に倣ったファンタジックなドラマティック・メタルを標榜しているのだが、これがデビュー作らしからぬクオリティの高さにクリビツテンギョウ!(古)
Sara 嬢の素朴な味わいの親しみやすい歌声(でも意外と上手かったりする?)が映えるゴージャス&クッサクサな楽曲は、DARK MOOR・・・というよりは声質的にかの FORGOTTEN TALES をより欧風に正常進化させたと思えるもの。「クサメロ全部入り」な強力な疾走オープニング・チューン #2 "The Birth of Evil" に始まり、それに続く勇壮なテーマ旋律に震える悶絶三連ソング #3 "Four Magic Elements" からラストまで全編に亘って聴き手を釘付けにする大仰な緩急の絶妙なセンスの良さに唸らされるも、Hans Zimmer や 植松 伸夫 (!!) らの有能スコア・コンポーザからも大きな影響を受けていると聞いて大きく納得だ。日本盤ボーナス・トラックとしてファイナルファンタジーVIIIのエンディング・テーマのカヴァー #11 "Eyes on Me" をセレクトしちゃうってのも真性ヲタっぽくていいねーw
そんな曲作りの巧みさに反して、ギター、キーボードに加えベースまでもが常にピロピロと弾きまくる様子には厨二病的な稚拙さ&過剰さを感じるも、それも馬鹿馬鹿しい熱さをもたらす一因としてここは好意的に捉えたいところ。欲をいえばプレイにもうチョイ潤いが欲しいではあるけど、まぁこの手のバンドにそれを求めてもって・・・ことで。