なぜだか「カナダ出身」って売り文句にそそられてしまう。北米大陸でありながらフランス語圏の地域があったりと、妙に欧州的な空気が漂っている気がするのだ。
で、この HONEYMOON SUITE も、そんなカナダのハードポップバンド。ハスキーなシンガー John Dee の声質が、明るい曲でも郷愁を感じさせる、そんな上質の哀愁ＨＲが詰まっている。
ギタリスト Derry Grehan が自由自在に操るギターの人工的な音色・アレンジやカラフルなキーボードなどから「HRアレンジのポップス」とも言い換えることが出来るかもしれない。
本作のハイライトは、間違いなくゲスト参加の Ian Anderson (JETHRO TULL) のフルートをフューチュアした哀愁のシャッフルナンバー "All Along You Know" だ。いいなぁ。その他にも "One by One" "Wounded" など、哀愁の佳曲ぞろい。ちなみに、プロデュースは Bruce Fairbairn。
（1998/06/02：記）