Impressions
FOREST STREAM / The Crown of Winter (2009)
投稿日: 2010/05/12
2本のギターと女性キーボーダーを擁するロシア産6人組シンフォニック・ブラック/ドゥーム/ゴシック・メタル・バンド FOREST STREAM の2ndアルバム。
ポンプ・ロック的な朴訥ノーマル・ヴォイスが響くダークなドゥーム/ゴシック色、そしてその静寂の傍らでブラック・メタルの暴虐さが絶叫を伴って蠢くという激ドラマティックな装いの楽曲群は、暗雲立ち込めるバレンツ海を照らさんが如く水面に広がるアンビエントなキーボードの輝度高い煌めきが特徴的。
イントロ/アウトロを除くと7〜11分台(多くは9分台)という大作主義を貫く初期 KATATONIA meets EMPEROR といった塩梅の雄大なサウンドのクオリティは出身国のイメージを覆すほどに非常に高く、壮麗な暗霧の中で陰鬱ドゥームとダーク・ブラックがお互いを融解しあう様から漏れ出す美しさには息を呑まんばかり。
スローに沈み込む沈痛な暗黒美に EMPEROR 色の強いアグレッションをカウンターとして効かせる佳作 #4 "Bless You to Die", #6 "The Seventh Symphony of Satan" らが放射する狂おしきダイナミクスにもうクラクラですわ。
満足度 : 88%