Impressions
HEAVEN AND HELL / The Devil You Know (2009)
HEAVEN AND HELL 名義で奇跡のリユニオンを果たした Ronnie James Dio 期の BLACK SABBATH が、"Dehumanizer" 以来17年振りとなる超待望の新作スタジオ・アルバムをリリース。(祝)
収録曲のスタイルは2007年のベスト盤 "The Dio Years" に収録されていた3曲の新曲の流れを汲むもので、一聴した印象は「チョー地味」。。。がしかし、端々から漂うただならぬ魅力に誘われるように何度も聴き込むうちに、現在の彼らにしか成し得ないダークで“ロック”なメランコリック・ドゥーム・サウンドが威厳たっぷりに生々しく迫ってくる様にあっさりと姦られてしまいましたわ。
最近のライヴで感じさせていた経年劣化的な張りの無さを上手くカヴァーするように録られた Ronnie の唯我独尊な強靭歌唱、特徴的な引っ掛かりをやや弱化させつつも円熟の妙技で邪なエモーションを描く Tony Iommi (g)、今回はちょっと大人しめかと思いきやよく聴くと随所で個性を爆発させている Geezer Butler (b)、そして実は昔からこの“Dio-SABBATH”の肝だった Vinny Appice (dr) の大胆なドラミングが相互に作用する楽曲群が発するのは、過去のどの時代のセルフコピーでもない孤高の凄みに満ちたヘヴィな暗黒美。アルバムの冒頭を飾る #1 "Atom and Evil"、そしてエンディングを締めくくる #10 "Breaking into Heaven" というドゥーミーな2曲に激しく痺れ中~。
そういえばどこかで誰かが「Tony Martin 期のも HEADLESS CROSS って名前でやってホスイ!」的なことを書いてたのを目にしたけど、確かにそれも観てみたい!(笑)
(May, 11, 2009)