Impressions
TOBIAS SAMMET'S AVANTASIA / The Metal Opera (2001)
EDGUY のシンガーであり、明日のジャーマン・スピード・メタル界を背負って立つ若き天才 Tobias Sammet を中心とする、彼自身が書き下ろしたファンタジー・ストーリーを基にしたコンセプト・ストーリー・アルバム。
冠された「オペラ」という単語を思わせるほどオペラティックではないものの、大仰なクワイアとシンフォニックなアレンジが惜しげもなく乱舞するドラマティックなシアトリカル・メタルは、役付けされた玉石混交(笑/石は・・・)様々なシンガーによって歌い綴られ、まさに豪華絢爛の装い。
そのそれぞれのシンガー達の働きがとにかく素ン晴らしい。やっぱジャーマン系歌わせたらマジでピカイチと痛感させる Michael Kis... いや、Ernie(苦笑)、独特の漢の威厳に満ちた貫禄を滲ませる David DeFeis(VIRGIN STEELE)、ほんの少しの登場ながら麗しき癒しヴォイスに感涙の Sheron Den Adel 嬢(WITHIN TEMPTATON)、伸びやかな力強さを再確認させられた Rob Rock(ex.IMPELLITTERI)、老練ともいえる半端でない表現が凄みを見せつける Oliver Heartman(AT VANCE)、久々にしなやかさ健在を誇示した Andre Matos(ex.ANGRA)そしてなかなか健闘を見せた(苦笑/いやマジで予想以上よ)Kai Hansen(GAMMA RAY)。Timo Tolkki(STRATOVARIUS)の語りはノーコメント。(汗)
そして主役の Tobias Sammet。特徴的な振幅の大きなヴィヴラートも馴染んできたし、なによりそのずば抜けた表現力はいまやドイツの若手随一といってもいいだろうな。
彼らがそれぞれのドラマを演じながらカーテンコールを迎える本編ラストの "The Tower" で、ラストを David DeFeis が自慢のパワフル・ウィスパーで締めるのもメッチャ高ポイント。
ちなみに Henjo Richter(GAMMA RAY)、Alex Holzwarth(RHAPSODY)らの演奏陣も、本家でのそれを凌ぐ見事な仕事っぷりで聴き応え満点。
パート2を早く!