Impressions
DESOLATION / The Stone Oracles (2004)
投稿日: 2005/04/20
英国の4人組メロディック・デス・メタル・バンド DESOLATION のデビュー・アルバム。
正統派ヘヴィ・メタル風味のオーソドックスな骨格にデス・ヴォイスを乗せた古風ながら非常に聴き易いスタイルなのだが、迫力のない喚き系デス声、明らかに力量不足のドラム、そして薄っぺらい貧弱なプロダクション・・・と、そこそこイケてるアートワークのクオリティに反して、音的にはデモ・レベルの域を脱していないまだまだな印象。
しかしながら、この DESOLATION というバンドの生命線として全編に大きくフィーチュアされた Stuart Norman (vo,g) & Benjamin Ash (g) による流麗な叙情ギター・ワークの悶絶感たっぷりのウェットな輝き方は、そんな欠点を補って余りあると思えるほどに魅力的。
それに加えて、楽曲のアクセントとして浮遊するノーマル・ヴォイスのジェントルな響きが生むいかにも英国な(たぶん先入観/笑)湿った鉛色の空的色彩感など、意外と個性的なエレメントも持っているので、今後この DESOLATION に“何か”が起こって現在の欠点が改善されていけば、十分に悪くない位置まで行く可能性はあるかも。
ま、ダメモトで気長に期待デス。
(Apr. 22, 2005)
満足度 : 72%