Impressions

PAR LINDH PROJECT / Veni, Vidi, Vici (2001)

投稿日: 2001/03/20

"Veni, Vidi, Vici" といえば VIRGIN STEELE なんだけど(笑)同じくこの英雄 Julius Caesar の格言をタイトルに掲げた本作は、オルガンの音色が響く E.L.P. ライクな硬派な鍵盤プログレ・スタイルを基盤としながら、荘厳なシンフォニック・アレンジと女声の導入によって、宗教色の強い中世風耽美ゴシックの雰囲気漂う実に魅惑的なサウンドとなっている。
あるときはお互いを牽制しつつ火花を散らして対峙し、またあるときは余裕たっぷりに優雅な情景を綴るなど様々な表情を見せる楽器群、そして Magdalena Hagberg 嬢のしっとりとした女声が一丸となってドラマティックな叙情を演出する様は圧巻。
キーボード・マスター Par Lindh の鍵盤捌きが主役ではあるものの、ドラマー Nisse Bielfeld やゲストギタリストのパワーと手数が眩しい活躍も決して負けてはおらず、それらが生むスリルとその質感は実にヘヴィ・メタル的なエネルギーを噴出していて心地よい。そして実は Tony Levin の域に迫らんが如き存在感を放つ Jonas Reingold の特徴的なベース・プレイが一番耳に残ったりして。

満足度 : 84
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