Impressions
AMON AMARTH / Versus the world (2002)
スウェディッシュ・ヴァイキング・デス AMON AMARTH の 4th アルバム。
「ヴァイキング」といってもこの AMON AMARTH の場合は、民謡調のフォークロア・メロディが炸裂しちゃったりするわけではなく(勇壮な哀メロがたっぷりと配されてはいるけどね)、あくまでアティテュード的なもの。
何事にも屈しない勇敢なる戦士達による戦いの栄光と名誉をカリスマ・シンガー Johan Hegg が漢の咆哮で語る無骨な重厚デス・メタルは、スピードは控えめにヘヴィな質感が戦士たちの悲壮なる決意をしっかりと伝えている。
荒涼な北の大地を思わせる退廃ムードを醸し出しす仄かな哀しみを湛えたメロディーに身を任せていると、自分は屈強な戦士でこれから死地に向かう覚悟がすべて決まっているかの錯覚を覚えてしまう・・・と思いっきり雰囲気に酔いながらも、こりゃ冷静に聴くとカナーリ地味っすな。(汗)
なんつっても Wacken で観たライヴ・ショウでの彼らのあまりにカッコ良過ぎる姿に完璧に犯られてしまっているんで、このアルバムでの激情を内側に向けて放射する淡々とした響きも、ライヴ・バージョンでのエネルギーを激しく噴射する音像に「脳内変換」されて聴こえてくるんよ。視覚さえ伴ってね。それでも、ゴシック的な愁いを持った #5 "Across the Rainbow Bridge" は純粋にイイ曲と感じるなぁ。
ちなみに今回 GET したのは 2CD 仕様の初回限定 DigiPack で、その名も「The Viking Edition」。(カ、カコイイッ!) ボーナス CD には、1st "Once Sent from the Golden Hall" に収録の代表曲 "Victorious March" の新録ヴァージョン "Siegreicher Marsch"、デビュー MCD "Sorrow Throughout The Nine Worlds" のリマスター、そして 2nd Demo "Arrival of the Fimbul Winter"、1st Demo "Thor Arise" というレア音源もあわせて系14曲を収録。