Impressions

VALIANCE / Wayfaring (2003)

投稿日: 2003/01/20

イタリアはナポリ産変態メロディック・スピード・メタル・バンド VALIANCE が、この 2nd アルバムにてなーんと驚きの(失礼/苦笑)本邦デビュー。
エピックなイタリアン XaMetal の煌きを DREAM THEATER に通じる(時になんとなく STEVE VAI も)大人びた展開美で磨き上げたサウンドはもはや「プログレッシヴ・メタル」と呼ぶに相応しいもので、デビュー作 "The Unglorious Conspiracy" で斬新なショボさ(笑)を感じさせてくれたとっ散らかり方や演奏のドタバタはやや収束し、充分にまとまりが感じられる出来・・・ではあるんだけど、その目まぐるしく色彩を変える予測不可能な展開の妙は彼らの持ち前のアピール・ポイントでもあるんだろうけど、それがイマイチ魅力的に機能していないような・・・。
やや荒れた声質のシンガー Carmine Gottardo が歌い上げる BLIND GUARDIAN に通じる勇ましい哀切さと、ギター・チーム Marco De Angelis & Mario Esposito が紡ぐメランコリックなエモーションを感じさせるプレイを中心としたフレーズ単位や、激しく疾走するエネルギーの噴出などにはカナ~リそそられる部分が散見されたりするだけに、非常に惜しい感じ。ZONATA に近い雰囲気の #3 "The Secret" なんて、聴いてて思わず身を乗り出させるし。
ただ、1st から本作までに飛躍的ともいえる成長を遂げていることは確かなので、このまま順調に成長を続けていつか立派な変態メタラーとして歴史的な変態盤を出して欲しいッス。(笑)  (Jan. 11, 2003)

満足度 : 72
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