Impressions
バンド LANA LANE として企画アルバムのリリースはもはや定例イベントとなった感があるが、そのどれもに共通する「オリジナル・アルバムとは一味違った穏やかな肌触り」は、むしろコッチこそが LANA LANE の本来の魅力だと感じるほどに魅力的だ。
「“冬”をテーマにしたコンセプト・アルバム」ということから "Winter Sessions" と名付けられた本作でもそれは同様で、「静の LANA LANE」がじっくりたっぷりと楽しめる。
これまでの "~ Collection" シリーズ同様にカヴァー・ソングが存在しつつも、あくまでメインは新しく書き下ろされたオリジナル曲である・・・という部分が本作ならではのセールスポイントで、さらにはアコースティックなアレンジをベースとしながら根本にはちゃんとハード・ロックの血潮が流れるその新曲群が、季節柄クリスマスっぽさを演出するポピュラー・ソング/スタンダード・ジャズのカヴァー4曲と全く違和感なく並ぶ落ち着いた愁いに満ちながら、Erik Norlander らしさ満点のドラマティックなシンフォニック・アレンジがしっかりと息衝く非常に雰囲気の良い仕上がり・・・ってのが美味しいですわ。
中でも #7 "Carry Me Home" は、LANA LANE 史上屈指の名曲 "Under the Olive Tree" に勝るとも劣らぬ超名曲で、その心地良い哀愁っぷりは一聴して即 My 殿堂入りケテーイな恐るべき殺傷力アリ。
窓の外にしんしんと雪が舞う冬の夜、Lana の慈愛に満ちた優美な歌声は、愛し合う2人をキャンドルの灯火と共に暖かく照らすでしょう・・・わー、L.R.さん芸風盗みましたゴメンナサイゴメンナサイ。(恥汗)
(Nov. 20, 2003)