Impressions
2000年に Spikefarm からデビュー作 "Blood of Your Soul" をリリース後消息を絶っていたノルウェーのメロディック・ヴァイキング・ブラック・メタル・バンド THUNDRA が、実は水面下ではしっかりと生きてたようで、6年ぶりとなる 2nd アルバムを Black Lotus からひょっこりとリリース。
Stein Sund (b/ex-EINHERJER), Harald Magne Revheim (dr/ex-ENSLAVED) を含む不動の6人が生み出すのは、ほの暗い旋律美を配したドラマティックなシンフォ・ブラック。前述のデビュー作で顕著だった明快なヴァイキングっぽさはやや後退、激情の満ち退きを隠そうとしない喚き型デス・スクリームが運んでくるいかにもブラック・メタル然とした危険な邪悪さを強く発散している印象だ。
そんな風に全編で背徳の香りを漂わせているからこそ、安定した正統的ギター・プレイと少々クセがありながらよく歌うノーマル・ヴォイスが跋扈するドラマティックな展開美のメロディックな主張が、ここぞという場面で大きな威力を発揮してる感じ。朗々たるメロウ・ワルツ #8 "The Existing Darkness" はその最たるもので、中間部のギター・ソロでの感動的な泣きっぷりは素晴らしいの一言だもんな。
ま、その手の見せ場が全体的にもっともっと多かったら嬉しいんだけどぉ~・・・ってのが正直なところなんスけど。(汗)
(Mar. 19, 2006)
満足度 : 75%