Impressions

MOURNFUL GUST / Frankness Eve (2008)

投稿日: 2009/01/20

ウクライナの6人組ドゥーム/デス・メタル・バンド MOURNFUL GUST の2ndアルバム。

基調となっているのは、DRACONIAN, SWALLOW THE SUN の系列にあるシンフォニックなドゥーム・メタル。が、フューネラルな漆黒の沈痛味の中にアコギ/ヴァイオリン/フルート/女声による美旋律がフォーキーな愁いを彩り、さらには哀しみのピアノを伴って激メランコリックなプログレスを構築する様がかの EMBRACED の名を想い起こさせる場面もあるという「プログレッシヴ・フォーク・ドゥーム」な出で立ちには・・・いやもう瞬時に降参ですわコレ。

前述した上モノ群の装飾が極限の悶絶を誘ってるのはもちろんながら、ドス黒いグロウルと熱気漂う朗々歌唱をスイッチするシンガー Vladislav Shahin の存在感溢れるヴォーカル・パート、そしてアンサンブル/ハーモニーの妙味に唸らされる絶妙な質感のヘヴィなリフから叙情的なソロまでしっかりと弾き込むギター・パートなど、ヘヴィ・メタルの根幹を担う部分が大きな充実を見せているのがなんとも嬉しいんだよね。

「ドゥーミーでフォーキーでプログレッシヴ」という、MY暗黒嗜好にビンゴど真ん中なスタイルの楽曲群が発するダークな美しさには息を呑むばかりで、そんな彼らの魅力がすべて詰まったオープニングを飾る大曲 #1 "A Pain to Rememeber" での印象的なフレーズが、アルバムを締め括る終曲 #8 "Recover Me in Sores" の終盤に再び登場した瞬間、あまりの感動で気が狂いそうになった・・・。1stも探してGETせんと!

 (Jan, 03, 2009)

満足度 : 92
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