Impressions

GIANT / III (2001)

投稿日: 2001/12/20

最近のメタル・ヘッズの間では「MEGADETH のプロデューサー」っつった方がピンと来る人が多いんぢゃないかと思われちゃったりする、米国ナッシュヴィルをベースとするギタリスト/プロデューサー Dann Huff 率いる伝説のバンド(ってのはチョイと大袈裟か/苦笑)GIANT が、奇跡の復活を遂げての 3rd アルバム。
Dann Huff といえば、前記の MEGADETH 以外にも Michael Jackson, Billy Joel や最近では Celine Dion が歌った映画タイタニックのテーマ "My Heart will Go on" でもギターを弾いていたりという(日本ではオフコースに参加したり)超メジャー系の大物音楽人様なのだが、そんな彼が自身の欲求に基づいて生み出す音楽が「しっかりとハード・ロック」しているというのが、なんだか嬉しいねぇ。
そのプライドと深みに満ちた円熟の技巧でプレイされるハードな王道アメリカン・ロックは、豪快なハード・エッジと拡散する繊細さの両面が絶妙なバランスを取りながら隙なく作り込まれた溌剌としたもので、思わず「完璧!」と膝を叩きたくなる。
残念ながら 2nd "Time to Burn" 収録の超感動バラード "Lost in Paradise" 級の名曲レベルは今のところ見当たらないが、本作の実の目玉はボーナストラックとして収録された Stevie Wonder(をカヴァーした Jeff Beck)の カヴァー "Cause We've Ended as Lovers"! Dann Huff が泣き系ギタリストとしても Dave Meniketti, Gary Moore はおろか Neal Schon, Steve Lukather にまでも匹敵する「超一級品」であることを実感させる途方もない泣きまた泣きの弾きまくりの前には、脱糞&失禁するでしょ、普通。この CD 買ってこの一曲だけしか入っていなかったとしても、全然惜しくないわ。
それにしても、楽曲を創り上げるセンスといい、これでもかと弾き倒しつつ多彩に表現するギターの圧倒的なテクニックといい、パッションとエモーションが同居する堂々としつつもクリアな歌唱の巧さといい、これでカミサンまで美人だったりしたらブッ殺す(でもたぶんそう・・・)って程に資質揃い踏みな人って、いるとこにはいるんだよな~。はぁ。(・・・遠い目・・・)

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