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BELLFAST / Insula Sacra (2010)

投稿日: 2010/10/29

専任女性ヴァイオリン&フルート奏者を擁する国産7人組フォーク・メタル・バンド BELLFAST の待望の1stフルレンス・アルバム。

・・・って、当サイトの管理人、ワタクシKohがシンガーとして所属するバンドの作品なんですわコレ。(^_^;) なので、いつものようなレビューというわけではなく、宣伝というか(笑)スペースの私物化というか(滝汗)・・・まぁせっかくこういう場所を持ってるのでこの機にここで色々と書いてみようか〜と。ま、「日本盤に付いてくるライナーノーツに載せきれないことを当事者の視点でさらに細かに補足する内情テキスト」的に捉えていただければ。ちなみに↑の点数は洒落&酔狂ってことで、大人の対応で華麗にスルーしてくださいwww (一応、足りない1点分は今後の伸び代相当ってことで・汗)

ということで、我々 BELLFAST の1stフルレンスアルバム “Insula Sacra” 、2010年10月27日にKing Recordsからリリースとなりました! おめでとう俺! おめでとう&ありがとうバンドの皆! そしてもちろん、これまで協力や応援を頂いた皆さんにもマジで感謝です。本当にありがとうございました。

中学の時に同級生らとバンドめいたものを始め、高校に進んで以降メタル&バンド一色の生活になって以来、名古屋から東京に出て来て職に就いてもそれと並行してずっと色んな形でバンド活動を続けていたのは、98年にこのサイトを始めてからこれまで度々旧BBSやらブログやらで書いてきたとおり。

学生時代こそ、当時バンドやってた同世代の連中が誰もが皆そうであったように「将来はミュージシャンとして食っていくんだぜ!メシも女もだぜ!!(笑)」とかチョー青臭いことをマヂメに考えてたけど(いや、当時はそれが楽しかったのデス)、大人になってからはそれで生活するとかしないとかは特に意識することなく、日々の仕事や生活の傍らで自然かつマイペースで続けてきた感じですな。

ただ、基本的にはプレイする事自体を楽しみながらライヴとかやりつつも、いざ作品を作るとなるとなかなか事が進まない。普段自分がリスナーとして他のバンド/アーティストの存在に接する際についつい望むハードルが高くなってしまうのと同様に、どうしても必要以上に(でもないと自分では思ってるんだけど…)クオリティにこだわってしまう反面、本業が多忙でなかなか集中して作業する時間が捻出できなかったり、一緒に作品を作ろうとしてたメンツも同様に忙しくてスケジュールがうまく合わなかったり。そうやって停滞してるうちに、自分も含めてそのバンド/プロジェクトに関わる人々の熱が冷めてきちゃったり。(汗)

そんな状況の時に縁が深まったのがこのBELLFAST。

リーダーの松本(b)と創設メンバーの狩野(g)は同じ名古屋でバンド活動していた旧知の友人で、もちろん BELLFAST の存在も以前から知っていた。ライヴも観に行ったことあったしね。当時の BELLFAST はヴァイオリンもフルートもいない普通のツイン・ギターのバンドで、「Gary Moore 由来のアイリッシュ/ケルト風味をプログレッシヴに調理したハード・ロック」って感じの正直スゲー地味ぃな印象(苦笑)だった。

その印象を覆すことになったのが、彼らが2001年にMustang Recordsからリリースした “Faraway Players”。そのレコーディング〜リリース時点でのバンドの正式メンバーはリーダー松本ただ一人。他のメンバーはそれ以前に様々な理由で全員脱退してしまっていて、旧メンバーや友人・知人をゲストとして起用して制作された6曲入りミニアルバムだ。そこに詰まっていたのは、元来持っていたプログレッシヴ・エッセンスを極限まで増量させたかの高いオリジナリティを発する独特の音像。正直、楽曲やプレイのスタイルは決してMY好みにバッチリという訳ではなかったけど、俺みたいなこれまでほぼメタルだけしか聴いてこなかった人間からは決して出てこない自由な発想で構築された楽曲から漏れ出す日本人離れした雰囲気は、そんな引き出しの少ない俺に対してかなりアピール力高かったですよ。ただ、俺的に致命的だったのは、男性シンガーが歌うヴォーカルパートが、前述したような楽曲群の「日本人離れした雰囲気の楽曲」に全然マッチしていなかったこと・・・。

その後、名古屋に帰省した際に松本&狩野と酒を飲んだ時に、その “Faraway Players” 制作に関する四方山話なんかを肴にしながら聴かされたのが、そこには収録しなかった BELLFAST の古いレパートリーだという “Celtic Drum” のデモ。(ライヴテイクだったかも?) ・・・あまりの曲の良さに衝撃を受けました。それを収録しなかった松本をアホだと罵り続けました。(笑・まぁ彼なりの理由はあったみたいだけどね) そして、もしかしたら酒の勢いもあったのかなぁ・・・先のヴォーカルパートへの不満と “Celtic Drum” の威力の相乗効果で、つい「俺が歌うからこの曲をやろう!」と言ってしまいました。(滝汗) てことで、加入www

が、加入したと言っても、俺と狩野は東京に、松本は名古屋にそれぞれ住んでいて、さらには他のメンバーはいるのかいないのか俺にはよくわからない(汗)状態。なんせ当時のドラムの榊間&2ndギタリストの丹羽とは、俺加入後初ライヴの前日のリハーサルで初めて会ったりしたくらいだし。(笑) で、その5人で意気揚々とライヴやったり新曲のデモを作ったりしながらも、徐々に活動が滞り気味に・・・。何故そうなっていったのか今思い出そうとしてもよく覚えてないんだけど、やっぱ皆の普段の仕事が忙しかったうえに遠距離だったりしたことが原因だったのかも? 確かに俺としてもその頃自分の中でメインに考えてたプロジェクトが別に存在していて、そっちの方にプライオリティを置いていたせいもある気もするなぁ。で、その後約2年間くらいはそっちのプロジェクトをなんとか動かそうと尽力してて、BELLFAST としての動きは特にない状態が続いてしまったっぽい感じ。

結局、そのプロジェクトもそれまでの例に漏れず遅々として進まず(汗)日々の生活と共に時間だけが経っていく中で、2006年になってなんとなく松本&狩野と再びバンドの話をしだすようになったのとほぼ同じタイミングで、コンピレーション・アルバム”Samurai Metal vol.2″への参加のオファーが。vol.1での例の「ジャケ問題」で一瞬だけ躊躇したけど(笑)、体制と意識を立て直すいい機会だと参加を承諾。その夏にバンドを代表する名曲 “Celtic Drum” を新たに録音して提供し、その “Samurai Metal vol.2″ は同年10月末にリリース。

この契機を境に BELLFAST はそれまでの「ケルティック・プログレ・ハード」から「フォーク・メタラー」へと生まれ変わり、そのアイデンティティが多くの方に支持されることになって現在に至っている(と思ってマス)わけなんだけど、肝心の「”Celtic Drum” をフィドル、バウロン、ハープ、ホイッスル等のフォーク・パートを大々的にフィーチュアしたアレンジに変えよう」とした動機やら経緯やらについては実はイマイチ覚えていなかったり。。。(汗) なんとなく “Faraway Prayers” の作風の流れで「こんな友達いるからちょっとその辺の音入れてみようか〜」的な軽いノリだった気がしなくもないけど・・・。とにかく、気付いた時にはそれまでなかったフォーク・パートのアレンジをしてましたw ま、それまで BELLFAST の持っていたケルティック/アイリッシュな素地と、俺がここ数年でのめり込んでいたフォーク/ヴァイキング・メタルな嗜好が合わさったってことで、このスタイルになったのは必然といえば必然だったのかも。

その “Samurai Metal vol.2″ のレコ発ライヴで「フォーク・メタル・バンド」として大きな手応えを得た後、今のメンツが固まって(これも結構奇跡的な出会いの連続だったりするんだけどさらにスンゲー長くなりそうなので割愛・汗)、その後も年に1回(笑)皆で集まってライヴをやる傍らで、メンバーそれぞれアルバム制作に向けてマテリアルを創作してはいたんだけど、やっぱり遠距離バンドだわ皆アレコレ多忙だわでなかなかアルバム制作モードに入りきれない・・・。毎年々々「今年はアルバムを!」とか言っちゃっててそれなりに期待する方々も増えてきた状況の中、そろそろ「出す出す詐欺」で訴えられそうでヤヴァい!(笑)という危機感もあって、2009年初頭に制作のスケジュールを決めてそれを発表してしまうという自らを追い込む作戦に出てみました。(苦笑)

ということで、ここからがようやく本題となる本作の話っすw 長くてスンマセンが一生にそう何度もないことなんでご容赦くだされ〜。

さて、作ると決めて動き出してしまえば、あとはアクションアイテムを羅列してそれをスケジュールに従ってこなしていくだけなので、当初の予定よりは多少ディレイしつつも全体的に比較的スムースに進行したかと。つっても、まず最初にレコーディング・スタジオの日程を押さえた後、それに向けて既存曲には新たにフォーク・アレンジを施し、新たな曲はシコシコ書き上げていくという音楽面の作業を粛々と進めつつ、並行して「ミックス&マスタリング先の選定」「アートワークのコンセプト作りと依頼先の選定」「リリース形態の検討」という3つの作業を同時進行で(しかも昼間は普通に働きながら)行うのはちょいと、いやかなりシンドかったデス・・・。

まずはサクっとスケジュールを押さえてしまいたかったミックス&マスタリング。メタルの何たるかをDNAレベルで「正しく」理解しているエンジニアは残念ながらこの日本には一人たりとも存在しないので(断言)、最初から海外でと決めていた。実は最初に候補に考えてたのは Fredrik Nordström。ソレ系の仕事っぷりは言わずもがな、幸い面識もあるしで早速コンタクトしてみたんだけど、内容的に興味を示してくれつつも予算が合わず。こっちの事情を理解してくれて随分とディスカウントしてはくれたんだけど、無い袖は振れないので今回はなしってことで。

次にコンタクトしたのは、敬愛する KING DIAMOND のギタリストでエンジニアとしても FALCONER や EVERGREY らでのナイスな仕事っぷりが印象的な Andy LaRocque。(「敬愛する」は両方にかかってます!) こちらは連絡先知らないので普通にMySpaceから依頼メッセージ送信。前述の Fredrik ん時もそうだけど、この時点ではまだ音源はデモすらないので、”Celtic Drum” と過去のライヴ音源とを聴いてもらいながらこちらのヴィジョンと予算を提示したところ、是非!ということで、有り難くもかなりディスカウントしてもらった額にてお願いすることが決定! 決まった時は嬉しさが半分、もう後には退けないぞという追い込まれたような焦りが半分。(笑)

アートワークに関しては、もうチョイ候補が多かった。今回お願いすることになった Thomas Ewerhard の他に候補に挙がっていたのは、メロディックメタル御用達の Gustavo Sazes、プログレメタル系が得意な Mattias Noren、ファンタジックな世界観に定評ある Gyula Havancsak、DARK TRANQUILLITYのギタリストでもある Niklas Sundin、そして巨匠(笑)Travis Smith ら。彼らとそれぞれコンタクトを取って折衝した結果、予算やスケジュール、スタイルなど全ての面で合意できたのが Thomas なのです。

ただ、候補者の中では Travis Smith が非常に大きな興味を示してくれて、予算的にもスケジュール的にもマッチしていたんだけど、こちらが考えていた情景的なコンセプトが彼の内省的なスタイルにはちょっと合わないってことで今回は物別れに。彼には次作以降のどこかで是非お願いしたいとは思ってマス。

Thomas にアートワークを作ってもらう上で面白かった…というか驚いたのは、こちらが考えていたコンセプトを Thomas あまりにも的確に具体化してきたこと。まず、コンセプトを「アイルランドとヴァイキング」に据えて自分でラフな絵コンテを書いてみたのですよ。下手クソ過ぎてチョー恥ずかしいけど(笑)、こんな感じで。

<表>

<裏>

いやこれやっぱ恥ずかしい。(汗)
そして Thomas にはこれを一切見せずに、文章だけで「時代設定は9〜10世紀」「表ジャケは、ヴァイキング船団がアイルランドに侵攻しようとしていて、それを眺める崖の上で少女が不安そうに戦士の墓に祈っているイメージ」「裏ジャケは同じシーンをヴァイキング船からの視点で」とだけ簡潔に伝えたら、出来上がってきたのがコレでしょw

<表>

<裏>

いやもうマジカル&パーフェクトですがな! 既にこの時点で名盤に仕上がる確信を持ちました。(笑)

で、肝心のレコーディングは2009年の7月頭からスタート。曲の尺とリズム・アレンジが固まった曲からまず名古屋近郊のスタジオでリズム・トラックを録り、そのテイクに埼玉のスタジオでギター・パートをアレンジしながら重ねていくという流れの作業を、半年間の間に2フェーズほどリピート。そうして年が明けて2010年2月くらいにロック楽器陣のベーシックなトラックがほぼ完成。そこからはヴォーカル、フルート、ヴァイオリン、ゲストのパートなどを並行してレコーディング。ゲストのパートは、データを送って先方で録って送り返してもらったり、実際にデータを持って指定のスタジオに録りに出向いたり、埼玉のスタジオまで来てもらって録ったりね。なーんか、年明けてからはほぼ毎日のようにスタジオに行ってたような気がするな。(汗)

自分のヴォーカル録りに関して言えば、今回は BELLFAST のメイン作詞家のアイルランド人シンガーソングライター Brian Cullen と連絡を密に取りながら進めてみた。夜な夜なスカイプで発音チェックしてもらったり、俺担当の歌詞を詳細にリファインしてもらったり、もちろんレコーディングにも同席してもらってダメ出し〜リトライを繰り返したりしながら、少しでもグローバルなクオリティに近づけようとちょいと頑張ったかも。Brian はただ単に「英語がネイティヴなガイジン」なだけではなく、自身がシンガーソングライターとして活動しているので「歌詞としての英語」という概念で考えられることと、アイルランド人ってことで当然のようにケルト伝承に精通していることが BELLFAST 的には強いねやっぱ。

そして3月の頭には全てのトラックの録音とベーシックなエディット(ノイズ取ったり)が完了し、データを持ってスウェーデン南部の街 Varberg にある Andy のスタジオ Sonic Train Studios までひとっ飛び。当初はネット経由でデータだけ送ってあとは Andy にほぼオマカセみたいな形でやってもらうつもりだったんだけど、やっぱ直接F2Fで作業したほうが良いものできるだろうって考えと、こういう機会じゃないと Andy に会えないだろうというミーハー根性で(笑)つい実際に行ってしまいましたわ。

現地スウェーデンでの作業の様子は、当時Blog等に書いたとおり。スタジオに寝泊りしながら Andy と共にミックス4日間+マスタリング1日の計5日間、それはもう有り得ないくらいスペシャルな体験だった。もちろん、サウンドも絶対に今の日本では作ることのできない文句のつけようがないものに。最終日に出来上がったマスターディスクを手渡された時の感動は、マジ言葉にはできんくらいでしたよ。

・・・といったように、今の自分らで出来うる最高の環境の中であらゆる手段を尽くした結果、音とアートワークは予想を遥かに上回るレベルに仕上げることができた。さあじゃあこれをどうやってリリースしようか?という話で、まずは海外レーベルのみをターゲットにアプローチ。その時点では、日本向けには輸入盤で入ってくる分+通販対応でいいと思ってね。が、興味を示してきたいくつかの欧州系レーベルとリリースに向けてコンタクトを続けるうちに、やっぱり国内でもちゃんと流通に乗せた方がベターなんじゃないか?とも考え、少々方針転換して国内レーベルにも並行してアプローチ開始。ただし、コンタクト先は俺的に信頼感の高いメジャー配給系の3社に絞り、もしその3社うちのどことも折り合いがつかないのであれば、今回はやっぱり国内はナシで海外のみでって方針で。

そしてその3社のうちの1社が、今回サインしたキング・レコード。ありがたいことに、当初想定していた国内を対象としたライセンスのみならず、国外でのリリースについてもキングが各現地レーベルとサブライセンスを結ぶ形で進めたいというワールドワイドな契約内容を提示していただけたので、二つ返事で快諾してめでたく国内でのメジャーリリースが決定! 契約書にはもちろん血でサイン・・・はしなかったけど。(笑)

そうした経緯の末に、満を持して2010年10月27日に国内先行リリース(って都合のいい言い方だねw)の運びとなったこの “Insula Sacra”、せっかくなので最後に全曲解説行ってみましょか〜。

1. Bell’s Air
2008年秋のライヴ時にそのオープニング用に作ったイントロダクション。このアルバムのムードにもピッタリなので、アートワークとリンクするよう波の音と雷鳴を加えて導入に配置。シンプルだけどケルティックな哀愁が良い感じかと。最後の雷鳴から曲頭までのタイミングはミリセコンド単位でけっこう気を遣いましたよ。

2. That’s Ireland
バンドの極初期から存在する代表曲の一つ。最近のライヴでは常にオープニングにプレイしていることから、本作でもイントロに続く実質的なオープニングに。ベッタベタのタイトル通り(笑)アイルランドへの憧憬を歌っているんだけど、以前は「ミーハー的な憧れ」風のアプローチだった歌詞の内容を、今回の収録にあたって現在のバンドのムードにマッチするように「本能的&啓示的な欲求」へと大幅に変更。個人的にはエンディングのギター・バトルがツボ!(悶)

3. Deadly Oath
2006年秋に行った「フォーク・メタル・バンド」としての初ライヴの後に大勢の方に「速い曲ないの!?」と言われたので・・・ってわけでもないけど、現在のヴァイキング嗜好からして必然的に生まれた、いわゆる「早い曲」。ヴァイキング方面の美味しいところを詰め込んだ、ソッチ系への即効性の高さが魅力です。歌詞は北欧神話の主神Odinの二人の息子の対比をキーにして。あ、つい最近 BLACK MESSIAH 聴いてたらちょっと似た曲あったかも。(汗)

4. Odin’s Call
2007年に作られた新しめの曲。松本がメインでアイデアを出した曲にしては珍しくヴァイキング系テイストが強めですな。サビでは DETRITUM の Luke Ray と 元 STABAT MATER の Yuki が強烈なデス・ヴォイス・デュエット(笑)でヴァルハラで闘いに明け暮れる戦士の心情を凄絶に描いてくれてます。って二人ともギタリストなんだけど。(汗) 今回歌メロをほぼ全面改訂したんだけど、その時期 FATES WARNING ばかり聴いてたらこうなっちゃいました。(苦笑)

5. Beautiful Mind
プログレッシヴ&メロウなテイストが身上の初期の楽曲。当初はもっとシンプルな印象だったんだけど、ヴァイオリン&フルートを加えたらめちゃくちゃムーディな感じになった! レコーディング前までは「Back to Beautiful Mars」って曲名だったんだけど、「フォーク/ヴァイキングと火星ってあんまり関係なくね?」ってことで(笑)、伝わるべきテーマの本質はそのままに、曲名と歌詞をやや抽象的なものに変更。

6. The Lone Horseman
ドラマー榊間が自らのプログレッシヴ魂を昇華させた渾身の一曲。非常に異色ではあるけどこの曲を Favorite に挙げる人がいてもおかしくない、BELLFAST の深みを象徴しているような曲っすな。KING CRIMSON 風味と図らずも浮き出た KING DIAMOND 風味の融合がナイス。俺的には一部アイルランド語で歌ってたり(オフィシャルTシャツの背面の文言がこれ)限界超えのハイトーンが出てきたり(汗)とチャレンジャブルな曲でもあったり。

7. The Druid Song
よくあるじゃないですか、ライヴで男性シンガーとゲストの女性シンガーが至近距離で見つめ合いながらデュエットするの。「とにかくアレがやりたい!!」というシンプルな欲求を満たすためだけに、この曲を作りましたとも!なんか文句ある!?(逆ギレw) でもそんな不純な動機にもかかわらず(いや、そうだったからこそ?・汗)、自分の作曲史でも指折りの名曲に仕上がりました。天から舞い降りる美麗なソプラノの主は、DISCORDIA, BLACK SYMPHONY で活躍する麗しき歌姫 noa 嬢。アコースティックギターでナイロン弦をキュコキュコいわせてるのは、バンドと親交の深い現在米ニュージャージー在住のアーティスト:河野 洋氏。手前味噌だけど、ホンット聴くたびに悶えます。

8. Sail Under the Midnight Sun
勇壮なヴァイキング・テイストを封入した新曲。コーラスのクワイア部分は俺一人で16回歌ってます。(笑) 今回、アルバムのどこか一曲で友人の橘高文彦(g/筋肉少女帯〜X.Y.Z.→A)にソロ弾いてもらおうと最初から決めていたので、作曲の段階からそれを念頭に構築していった感じ。これでまであまり公に書く事はなかったけど、俺と橘高とは彼が AROUGE を解散して筋少に入るまでの約2年間、一緒にネオクラシカルなパワー・メタル・バンドをやってまして。当時俺はドラマーで、ずっとリハーサルしながらシンガーを探していたんだけど、結局理想のシンガーが見つからずにそのバンドはDemoを作っただけで一度もライヴをやることなく終わり、彼は筋少へ。それ以来、お互い機会を作って一緒にやろうと断続的に水面下で動きつつずーっと水面の上に浮上できてないけど(苦笑)、今回のリリースを実現させたことでようやく動きが出てくるかもね。
非常におこがましい言い方だけど、俺はこれまでずっと橘高のギターがジャパメタやサブカルJ-POPではない「グローバルなヘヴィ・メタル」の中で鳴り響くのを聴きたいと思い続けていて、今回はようやくそれを実現することができたと思ってます。これは、彼のデビュー後25年のキャリアの中でも初めての出来事だとも思う。そういう意味でも俺的には非常に重要な意味を持つ一曲デス。
ちなみにその橘高くん、このソロをレコーディングするにあたって「直感を大事にしたいから」と、事前に一切曲を聴かず、当日スタジオで初めてこの曲を聴いて一発入魂で弾きまくり。いや〜漢ですな。(惚)

9. Winter of Death
2003年のデモに収録していたソリッドかつヘヴィな曲。フルート&ヴァイオリンをフィーチュアしたアレンジにしたことで哀感が倍増し、よりバンドカラーに馴染んだ気が。もともとはやや近代めの戦争を題材とした歌詞だったのを、中世の出来事とも取れるように歌詞を変更。エンディングのコーラスが重なってくる所は URIAH HEEP へのオマージュね。

10. Celtic Drum
今 BELLFAST がこうして「フォーク・メタル・バンド」として新たなスタートラインに立てたことの、全ての始まりがこの曲。だと、俺は思ってます。普遍的なハード・ロック/ヘヴィ・メタルの魅力とケルティックな郷愁の融合っぷりは、ちょっと大風呂敷ではあるけど(苦笑)THIN LIZZY や GARY MOORE、DARE らと同列に語って良いレベルまで研ぎ澄まされてると自負しています。バンドに初期から存在したこの曲に惚れ込んで俺はこのバンドへの加入を決意し、そして今ここにいる。という、個人的にも非常に特別な曲。

11. Winds of Time
リーダー松本作の新曲。メロウな泣きを湛えた Bob Catley 風味のテーマ・メロディから溢れる叙情味がタマランです。穏やかな中にダイナミックなパッションが弾ける、アルバムの最後を締めくくるに相応しい名曲に仕上がったかと。エンディングで冒頭のイントロダクション “Bell’s Air” のリフへと戻り、再び潮騒の音色で幕を閉じるというチョー劇的な構成は、聴くたびに自己陶酔。(笑) ちなみに両者は同じリフだけど微妙に半音違いです。(誰得情報w)

はい、以上11曲が収録された本作 “Insula Sacra”、自分らが敬愛し影響を受けてきたアーティスト達の作品に望むこと、すなわち「アルバムとはこうあるべき」という理想をグローバルな視点で妥協せずに突き詰めた、細部までこだわりにこだわった入魂の一作でございます。俺個人としても、ここ Castle of Pagan をこれまで12年間に亘って続けてきた中で培ったメタル愛、メタル魂、そしてメタルな生き様を、満を持してガッツリと封じ込めてます。

機会があったら是非聴いていただけたらホンマに嬉しいデス!

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