Impressions
96年発表のアルバムだがずっと聴いていなかった。理由は、内容が壮大なロックオペラにありがちな「雰囲気は良いが個々の楽曲としては弱い」んじゃないかな・・・と思っていたから。ところが Lana Lane とその伴侶の鍵盤野郎が「 AYREON を気に行っている」と発言したので気になりだし、Webのメタルページでは軒並み好レビュー・・・とくれば買うしかないっしょ。で、聴きました。・・・・・さっさと買っとけば良かった・・・・
Arjen Lucassen が在籍していた VENGEANCE は大好きなバンドで、特に時折見せる様式めいたダイナミックなパートがお気に入りだったのだが、それは Arjen が踏ん張っていた部分だったのだろう。このアルバムでは、Arjen が持てる力とアイデアの全てを注ぎ込んだがごとくの濃密なサウンドが展開されている。シンガー(どれも聞きごたえあり!)の複数起用による演劇的な演出、しっかりと存在する流麗なメロディ、完璧なサウンドプロダクションとハードロックとプログレ、クラシックの融合をこれほどわかりやすい形で提示している例は稀だ。
この素晴らしい一枚が、このまま忘れ去られてしまうのは余りにももったいない。(まぁでも俺は持ってるからいいか)
満足度 : 90%