Impressions
04年の再結成から既に8年もの歳月が経過。復活作となった5th以降の作品に共通する、重心低くレイドバックした70年代風ダイナミクスの中に北欧の薄暮を想わせる淡い哀感を混ぜ込んでゆくスタイルは、今のEUROPEの個性として完全に定着したようだ。
通算9作目となる本作では、名プロデューサーKevin Shirleyとのライヴ形式のレコーディング作業によってさらにオーガニックな仕上がりに。楽曲に初期のような即効性は希薄だが、Jeoy Tempest(vo)のエヴァーグリーンな歌声やJohn Norum(g)の鬼気迫るエモーショナル・プレイらが噴出する極上のロック・ヴァイブが封じ込められている。
満足度 : 80%