Impressions

GAMMA RAY / Land of the Free II (2007)

投稿日: 2007/12/20

ジャーマン・メタル・ゴッド GAMMA RAY の9thアルバムは、Ralf Scheepers (PRIMAL FEAR) に代わって Kai Hansen (vo,g) 自身がメイン・ヴォーカルの座に就いた1995年の記念碑的作品 "Land of the Free" の続編的な一枚。

・・と言っても、特に関連性が感じられることもないその内容は、節操なくも良質なヴァラエティを携えながらドラマティックにテンションを疾走らせる、ダサいにも程があるダメジャケを具現化したかの(苦笑)いつも通りの愛すべき Kai ワールドだ。もちろん、恒例のパクリッシュなお楽しみ(今回の IRON MAIDEN のアレは凄いな/笑)もアリ。

Daniel Zimmermann (dr/FREEDOM CALL) の怒涛の強力ドラミングに Kai が唯一無二のゴッド・ヴォイスで応え、その両側で Henjo Richter (g) が微妙な前髪を揺らしながらニコニコと笑ったり Dirk Schlachter (b) が上半身裸で今宵DominateするBeastを狙ったりする姿が垣間見える楽曲は、どことなく "Eagle Fly Free" meets "How Many Tears" なストラクチャーを持った #4 "To Mother Earth" や印象的なPRIMAL FEAR 風メロディがスピーディに迸る #8 "When the World" らの心地良い疾走感に高揚したり、ロシア民謡 "ポーリュシカ・ポーレ" をモチーフにした Daniel 作の #7 "Empress" の勇壮さに惚れ惚れしたりと、最近にしてはなかなかの水準の曲がズラリ。あともう一味何かが足りないような気もするんだけど・・・それは Henjo の様式美魂だなきっと。

それにしても、Kai が歌うことを本気で呪った(汗)"Land of the Free" 以来、そのヘナチョコなチキン・ヴォイスは、実は何も変わっちゃあいないんだよね。それがアルバムやライヴ体験を重ねるうちに、いつの間にか「ゴッド・ヴォイス!」とHailしている自分がいるのが不思議だ。ま、そういう錯覚を誘う魔力も含め Kai Hansen 先生万歳ってことで。アーライ!!

 (Dec, 18, 2007)

満足度 : 81
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