Impressions
オーストラリアの実直パワー・メタル・バンド DUNGEON の 4th アルバム。
2003年に開催された伝説のメタル・フェス「スカ全」(正式名称:MELODIC METAL FESTIVAL in JAPAN)でベールを脱いだその凄まじいまでのポテンシャルの高さと信念に満ちた漢気をそのまま銀盤に封じ込めたかのこの新作・・・めちゃくちゃクオリティ高いんですけど!?(驚)
重量感を損なわず疾走する強烈なリズム、剛健に弾ける強靭なリフ、泣き系ですらあるウェットなテクニカル・ギター・ソロ、そして堅実な歌唱力で歌われるワイドレンジの激情歌唱・・・というどこにも隙の見当たらない要素群で構成されたしっかりと哀愁を湛えたドラマティックなパワー・メタルは、まさに「これがヘヴィ・メタルだ!」と胸を張りたくなる理想系に近い出で立ちだ。
IRON MAIDEN ベースに欧風の最新ムーブメントをきっちり消化して進化を続けた米産バンド的な明快なキャッチーさも魅力なんだけど、その「明快であるが故」の翳りの少なさ・・・なーんとなく浅い感じ(上手く表現できないなぁ…)・・・が、本作を諸手を挙げて絶賛しつつもその実はイマイチのめり込めてない一つの理由なんだよな。
ANTHRAX, QUEEN, DURAN DURAN という意外な3曲のカヴァーが収録されてるけど、その中でも QUEEN のカヴァー #10 "The Hero" が意外とハマってるね~。
(Dec. 19, 2004)
満足度 : 82%