Impressions
ノルウェーのヴァイキング・デス・メタル・バンド EINHERJER の 4th アルバム。
前に買った 2nd "Odin Owns Ye All"(3rd "Norwegian Native Art" は未聴…)のシケシケな朴訥民謡メタルのイメージがあったので、本作の剛健かつシンフォニックな逞しさにビックリ。その 2nd が田舎の貧しいヴァイキング達が村で出征前の宴を繰り広げている様だとすれば、この 4th はさながら、幾度もの戦いを経て勇猛な戦士となった彼らが記した血染めの戦記…とも喩えられよう成長っぷりだコリャ。
古き良きシケシケ・ヴァイキング・デスの血脈を受け継ぎながら、既成のフォーマットに囚われない独特のメロディ/アレンジ・センスで綴った北方の凍てつく海を渡り歩いた戦士たちの悲哀の歴史を辿った挽歌が放つメランコリーは、我が心にググッと迫りまくり。特に #6 "Ware Her Venom" 以降の後半の畳み掛けは、聴いててマジ血が滾るわ。
シンフォニックではあるんだけど、芯となる部分がメタリックな演奏でキチンと組み上げられたアグレッシヴな佇まいであるのもイイ感じ。
欲を言えば、前は多く聴かれたヲーヲー♪やらライラライラ♪なーんて合唱するパートがほとんど無くなっちゃってるのが残念だわ。もしソレを残したうえでこの成長だったら、最強だったかもなぁ・・・。
(Nov. 16, 2003)
満足度 : 86%