Impressions
MOSTLY AUTUMN / Passengers (2003)
英国の男女ツイン・ヴォーカルを擁する7人組シンフォニック・プログレッシヴ・ロック・バンド MOSTLY AUTUMN の 5th アルバム。
伝統的なルネッサンス系シンフォ・プログレと開放的な近代ネオ=ポンプなアレンジとを併せ持った垢抜けたアンサンブルが奏でる、英国のバンドならではの柔らかな田園描写とエネルギッシュでダイナミックなロックが融合した楽曲が震わすなだらかな空気は、このアルコールを帯びきった細胞の中に静かにしかし確実に入り込んでくるですわ。
ケルティックともいえるフォークロア風味を持ちながら、中後期 GENESIS や現在の PINK FLOYD にも通じる浮遊しつつも芯のあるポピュラリティ溢れるキャッチーなロックの魅力は本作でさらに研ぎ澄まされたかのようで、ハード・エッジな曲での BLACKMORE'S NIGHT っぽさも健在。まぁ、#5 "Caught in a Fold" でのあからさまな "Sixteenth Century Greensleeves" っぽさは少々やり過ぎって気がしなくもないけど。(苦笑)
ってかね、オレの心の叫びが届いたのか、麗しき歌姫 Heather Findlay オネイタマの柔和さの中に力強さを秘めた萌え歌唱のフューチュア度がコレまでになく高いのが本作の一番のポイントだったり。(^-^;
そんな風に今回多くの場面でその出番を Heather タンに譲った気配のある男性シンガー Bryan Josh だけど、ギター・プレーヤとしては相変わらず David Gilmour か Andrew Latimer かってな「空間漂い系」の泣きのナイスなギター・プレイを披露しまくってマス。
ちなみに、Heather タンは AYREON の次作 "The Human Equation" に参加ッス♪
(Feb. 15, 2004)