Impressions
血で血を洗う仲違いを乗り越えて(笑)再結成した 筋肉少女帯 が放つ、前作 "最後の聖戦" 以来10年振りの復活作となる13thアルバム。
コアメンバーは 大槻 (vo), 橘高 (g), 本城 (g), 内田 (b) の4人で、ドラムは 長谷川 浩二 (THE ALFEE), 湊 雅史 (ex-SABER TIGER, DEAD END), 矢野 一成 (THE MOONBEAM)、キーボードは 三柴 理 (特撮, ex-筋少), 秦野 猛行がそれぞれゲストでサポートするという体制での復活。残念ながら太田 (dr) は不在ながら、イントロに続く #2 "仲直りのテーマ" の冒頭のパワー・コードを聴いた瞬間、その「100%筋肉少女帯」な質感に思わず笑みがこぼれた。
大槻のポエティックなアングラ臭、橘高の様式メタルなプログレス、本城の胸キュンポップ・フィールを破天荒なパワーで纏め上げた作風は、解散前の数作でのポップなごった煮感をまさに「仲良く」更にバランスよく再配分した印象。勝手に「全盛期」と設定してる橘高加入直後期のような怪奇な暗黒妖気は希薄ながら、バンド内の状態の良好さが生んでいる(推測/汗)近作にはなかった統一感のおかげか、全曲それぞれに感情移入しながら一気に楽しめる。
そしてやはり、橘高のギター・ワークはホントに筋少と相性が良いってのを再認識。#3 "イワンのばか'07", #9 "ヘドバン発電所" という自作のイカニモなメタル・チューンは当然のこと、内田作のレトロ&モンドな #7 "抜け忍" にさえ遠慮なくあのソロをぶち込みしかも馴染ませてしまうそのエゴの強さは、既に Yngwie のソレを遥かに超えている。(褒)
(Dec, 08, 2007)
満足度 : 85%