Impressions
ギリシャの自称“エレクトロニカ・アート・メタル”バンド DOL AMMAD の 1st フルレンス・アルバム。
シンセサイザー奏者 Thanasis Lightbridge を中心にギター、ベース、ドラム(なんと Alex Holzwarth@RHAPSODY, PARADOX, AVANTASIA and SIEGES EVEN!!)の4人の楽器陣に、ショーパプっぽい妙なケヴァさに包まれた男女それぞれ6人ずつで構成された混声合唱隊を加えた総計16名様にも上る大所帯な一大楽団が奏でるのは、デジタルでスペーシーなエレクトロ・エピック・メタル。
・・・ってか、名手 Alex Holzwarth のメタル・ドラミングの心地よい疾走とそれにのって広がる美麗なシンフォニーと壮大なクワイアが誘引するドラマティックな音世界は一聴するに確かにシンフォニックなメロディック・メタル的ではあるんだけど、全編を支配するピコピコ・キーボードのレイヴなハイパー・ビートとリード・シンガー不在でクワイヤでメロディを盛り上げる半ばインストゥルメンタル・ミュージックに近い佇まいは・・・「テクノなトランス/ハウス・ミュージック」なんぢゃないの?コレ。西麻布あたりのクラブで流れててもなんら違和感ナシだと思うもん。(汗)
ま、割り切って聴けば、アートワークの如くフラクタルに増殖する宇宙的なアンビエントが意外にも心地よかったり(Windows Media Player で視覚エフェクト掛けながら聴くと結構クる~♪)、ここまで緻密かつ大胆なサウンド・スケープを見事に構築した Thanasis Lightbridge にはある種独特の才能を感じたり・・・と決して悪くない面もあるんだけど、メタリックな高揚感的にはカナーリ期待はずれ。。。
(Feb. 08, 2005)