Impressions
DRAGONLAND / Starfall (2004)
スウェーデン産シンフォニック XaMetal バンド DRAGONLAND の 3rd アルバムは、レーベルを Century Media へと移したそのステップアップが納得の著しい成長を封じ込めた飛躍の一枚。
マイルドな北欧ヴォイスの主 Jonas Heidgert (vo) のやや頼りなさ気な歌唱を、Nicklas Magnusson & Olof Mörck (g) のウォームでテクニカルな悶絶ギター・ワークと隠れた名手 Elias Holmlid (key) によるモダンな透明感を変幻自在に操る魔法の鍵盤捌きによるエピックな響きが支えるファンタジックなメロディック・メタルが手に入れたのは、EVERGREY の Tom S. Englund によるプロデュースが見事に奏功した非常に垢抜けたクオリティ。
前作までの魅力として確かに存在していたハチャメチャなキラドコ感の減退には、正直言って少々物足りなさを感じはするけど、それはその代わりに手に入れた湿り気を帯びたナイーヴな安定感の美味しさで十分に相殺可能っしょ。
持ち前のポップ・センスを見事に開花させた希望的な #2 "Starfall"、中間部のヴァイキング風味にニンマリさせられる #6 "The Shores of Our Land"、待ってましたの悶絶疾走チューン #7 "The Returning"、そして3部構成の壮大なシネマティック・メタル組曲 #9~11 "The Book of Shadows" らの、センチメンタリズムと爽快感という相反する要素を見事に融合した情景的でコンセプチュアルな楽曲群はやっぱグッと来ざるを得ないもんね。
日本盤ボーナス・トラックとして収録された我が国のビジュアル歌謡メタラー X JAPAN の #12 "Rusty Nail" のカヴァーは、原曲がアレでナニだったことを忘却の彼方に葬り去る、マジで本作のハイライトとも言っても過言ではない素晴らしい出来。Jonas、ニホンゴ、トテーモイイカンジネ!(^-^)b
#13 "Soul Survivor"@HELLOWEEN は打って変わってカナーリ酷いけど(汗)
(Nov. 13, 2004)