Impressions
SEVENTH SEAL / The Black Dragon's Eyes (2003)
女性シンガーを擁するツインギターの5人組イタリアン XaMetal バンド SEVENTH SEAL のデビュー・アルバム。
新約聖書巻末の「ヨハネの黙示録」に記述されている「第七の封印」をテーマにしたそのバンド名、そして聖槍を手にする女戦士と飛翔する黒龍を描いた XaMetal ど真ん中なアート・ワークに惹かれまくりの本作だったが、昨年末に注文後年を越えてやっとこさ入荷するまで待ち望んだ割には、その内容ってば期待にはちょいと届かなかった・・・ってーのが正直なところかな。
キーボードに頼らず2本のギターの絡みを主軸にしたちょいと古めのスタイルの欧州型メロディック・スピード・メタルは、クッサクサなメロディを撒き散らしながら疾走しながらも、意外にもガッツィーな漢っぽさを感じさせるもの。
その意外さは、Chiara Luci タンという「女性シンガーが存在する」という先入観のせいもあるのだろうが、彼女の言われないと女性と判らない程のその堂々とした力強いヨーロピアン XaMetal 歌唱がこの SEVENTH SEAL の魅力なんだろうなと理解しつつ、「女性シンガー」という響きから別の期待をしていたこの身にとっては、やっぱこの男勝りの歌唱はチョイとアレだったり・・・。
そんなシンガーの性別云々はさて置いても、クサさ満点の楽曲はそんなに悪いというほどではないんだけど、これといった理由もなくなーんか引っ掛かってこない感じ。いわゆる「One of Them な凡作」って印象かな。
#7 "The Unicorn" の冒頭の「♪ヲーーヲヲヲヲヲヲーーヲヲー」ってとこには、ついついビビっと反応しちゃったけどね。(苦笑) あ、本編ラストのアコースティックながら勇壮な雰囲気のアンセム #8 "Nightly Rainbow" も Chiara タンの女性的な一面が垣間見られてイイ感じだし。
ボーナス・トラックとして収録されてる2曲のカヴァー、#9 "Thundersteel" (RIOT) と #10 "I'm Alive" (HELLOWEEN) が全く違和感のない、そんな音でシタ。
(Jan. 18, 2004)