Impressions
スペインのメロディック・ハード・ロック・バンド 91 SUITE の4年振りとなる 2nd アルバム。
甘くも情熱的なプチ・ハスキー・ヴォイスの Jesus Espin (vo) による旨みに満ちたエモーショナル歌唱と、これでもかって勢いでフィーチュアされた Ivan Gonzalez (g) が繰り出しまくるネオクラ素地のテクニカルな悶絶ギター・ワークの乱舞が美味しい、まさに「スペインの TERRA NOVA」と呼ぶにふさわしい高品質メロディック・ハードは今作でも健在。
前作よりも幾らかギター・パートを強く推し出した感のあるプロダクションによって、全体的な印象はタフでハードなものに。それにより、スパニッシュということを微塵も感じさせないクリアで洗練されたスマートな音像は、聴く度にその増強されたメジャー感に驚かされることしきり。
快活な爽やかさの中に淡い哀愁をしっかりと滲ませた楽曲自体の魅力もさることながら、やはり特筆すべきは Ivan の構築/展開美に溢れる悶絶ギター・ワークで、どの曲でも導入部分からガッツリと飛翔する見事なソロ・パートの数々に超グッとキまくりなのが、ネオクラー的にはマヂたまらんッスわ。
なにげにセンスの良い手数王っぷりを見せつける Mario Mallo (dr) の存在もデカいね。
(Dec. 28, 2005)
満足度 : 88%