Impressions

SILENT STREAM OF GODLESS ELEGY / Themes (2000)

投稿日: 2005/12/21

チェコのゴシック・ドゥーム/デス・メタル・バンド SILENT STREAM OF GODLESS ELEGY の 3rd アルバム。

2000年度のチェコ版グラミー賞にて HARD'n'HEAVY 部門を受賞したという本作は、それも納得可能なほどに前作と比較して凄絶な垢抜け方を見せている。

ヴァイオリン/チェロ/ヴィオラをフィーチュアして民族色たっぷりに描くエスニックなゴシック=デス・メタルという基本線は不変ながら、「古来のダンサブル」とでも形容できよう恐ろしくキャッチーな舞踏的手触りと枠に囚われない多彩なアレンジがドイツのリッター・ロック勢に通じるごった煮感&変り種な変態色を表層に浮き出させた本作は、既にデス声が響くへヴィなフォーク/トラッド・ミュージックとでも呼べそうなジェネラリーな風合いもアリ。

ただ、驚きの完成度を誇りながらも、前作でイイ感じだった暗黒な耽美色が控えめになってしまったのには、ちょっと物足りなさを感じてしまったかも。。

本作をリリース後、バンドはオリジナル・メンバー Radek Hajda (g) と2作目から加入の Michal Sykora (cello) 以外の全メンバーを総入れ替え。約5年間の沈黙の末に、本作のメジャー感と初期の暗黒耽美色を融合させた奇跡の名盤 "Relic Dances" を世に出すことになる。

 (Oct. 14, 2005)

満足度 : 85
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