Impressions
元 TRISTANIA の Morten Veland (vo,g) によるノルウェーの耽美なゴシック=デス・プロジェクトの 2nd アルバム。
ノリノリにドライヴする #1 "Lithium and a Lover" で賛美チックなクワイアが流れ出た瞬間、もうアッという間にノックアウト、そして続く「SIRENIA 全部入り」な #2 "Voices Within" で至福の笑顔で昇天ですわ。
Morten 自身のデス・グロウル、前作で激萌え歌唱を披露していた Fabienne Gondamin 嬢に代わってこれまたコケティッシュな歌声が魅力な女声シンガー Henriette Bordvik 嬢、そして朗々たるクリーン・ヴォイス担当の Kristian Gundersen という3人のシンガーがそれぞれの役割を見事に演じるドラマティックに静と動を行き来するサウンドは、ちょいデジなモダン・ゴス的ドライヴ感に満ちた宗教的な崇高さとキャッチーさを絶妙なバランスで併せ持った極上の暗黒メタルと呼べるもの。
実際の個々の楽曲的には、それぞれに悶絶ポイントが確実に設けられつつも正直似たり寄ったりな感が否めない予定調和の範囲内の出来なんだけど、前作同様に圧倒的なクオリティを誇るゴージャス極まりないキラキラ感に包まれたハイ・クオリティなプロダクションには、問答無用な満足感を運んで来られざるを得ないんですよ。(弱)
ただ、前作 "At Sixes And Sevens" が良すぎたせいか、微妙に物足りなさを感じてしまうのもまた事実で、そこで聴けた Pete Johansen のウネウネな激泣きヴァイオリンが本作では収録されていないってのも、実は結構大きなマイナス・ポイントかも・・・。
あ、酔っ払いながらずっと聴いてて思ったよ。このヘヴィでシアトリカルなゴシック感、どこかで聴いたと思ったら・・・コレって BATTLELORE に通じる雰囲気なんじゃない!?
(Mar. 08, 2004)