Impressions
イタリアはミラノ発のプログレッシヴなネオ=クラシカル・メタル・バンド ARACHNES の本邦デビューとなる 3rd アルバム。
発声から大きな振幅のヴィブラートまで Tobias Sammet (EDGUY) への傾倒を隠そうとしないヴォーカルがイマイチヘナチョコだったり、ムーヴ・レンジの狭いリフ使いがどうにも煮え切らなかったり、唐突な展開の無理っぽさに体が置いてかれたりしながらも、イタリアン・メタルのシンフォ&エピックなドラマティック・メタルに SYMPHONY X, DREAM THEATER に通じるプログレッシヴな風合いをプラスしたスケールの大きな作風はやっぱ美味しいわ。
なにより、シッカリと「ネオ=クラシカルのメランコリーとは何か?」という命題をシッカリと把握していることを確信させる構築美を見せるギタリスト、Franco "Frank" Caruso が塗りたくる「悶々とした様式メタル」としての側面には、ネオ=クラシカル・メイニヤとしてはイヤでも心惹かれざるを得ないっすわ! Yngwie Malmsteen 風味のセンスで整然としたソロを組み立てるギタリストって、やっぱ好きだなぁ。
シンガーも兼任する鍵盤奏者 Enzo "Vincent" Caruso の音色センスもナカナカ!
満足度 : 85%