Impressions

CHARON / Downhearted (2002)

投稿日: 2002/03/20

SCORPIONS"The Sails of Charon" に心酔するオレ的には特別な名詞である CHARON という単語をその名に冠したこのバンドは、フィンランド産メランコリック・ゴシック・メタル・バンド。
本作は彼らの 3rd アルバムで、ここで展開されているのは現在のフィンランド・ゴシック・メタル界においては主流なのであろう、メランコリックなノリノリ哀愁ゴシックだ。
2小節ごとにコードを変化させる8分のダウンストロークが基本の TO/DIE/FOR, HIM, ENTWINE に通じる王道スタイルなのは確かだが、堅実な歌唱力を備えたシンガー Juha-Pekka Leppaluoto の色気ある歌唱とそれに絡む効果付け程度ながら充分に印象的な女声、そして溌剌としたギター・ワークがリードする愁いある演奏(隠し味のプログレッシヴなキーボードの音色も何気にツボ)に必要以上の気だるさがないのが非常に好印象。
ある意味軽快かつ快活に進行するメロディが、耽美な絶望感を誘いつつ琴線を撫でてゆくその魔術的な手触りは、あえて SHARK ISLAND meets SENTENCED と喩えておきたいね。
ただ、このタイプのスタイルってどうしても楽曲パターンが少ないので、冒頭から "Little Angel" あたりまで続く衝撃が後半を超えて最後まで持続しないのはまぁ仕方ないかな。

満足度 : 86
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