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HEAVENLY / Dust to Dust (2004)

投稿日: 2004/01/20

全世界中に散らばる約69万人の XaMetaler 待望のフレンチ XaMetal God HEAVENLY の 3rd アルバム。

吸血鬼に噛まれて不死の生命を持つ吸血鬼となってしまった男が、自身の運命に苦しみながら数世紀に亘って人類の戦争の歴史と寄り添い歩き、ついに自分を噛んだ吸血鬼を見つけ出して対決し、最後は人間として幸せな死を得る・・・という Ben Sotto (vo) の手によるストーリーを基にした全70分超のコンセプト大作である本作は、イントロ #1 "Ashes to Ashes..." で幕を開け、それと対を成すバラード #13 "...Dust to Dust" で幕を閉じる(こーゆーの好き好き)3章仕立てのシアトリカルな構成ながら、楽曲としてはそれぞれが単体で楽しめる独立した作りになっているのが◎。

ヴァース/ブリッジ/コーラス etc... と、パートを問わず全編で隙あらばシンガロングを狙うクワイアが雄々しく鳴り渡る各楽曲は、これまでに比べて随分とアグレッシヴ&ストロングかつ複雑になった印象で、イントロに続く実質的なオープニング・チューン #2 "Evil" で爆発を起こす強靭な疾走シンフォニーに本能レベルでの激烈ヘドバン対応を余儀なくされると、その後は悶絶な疾走を随所に織り込みながら緩急たっぷりに激しく繰り返されるドラマチックな場面展開に、一生懸命タイミングを合わせながら悶絶ニヤケ顔を連続させるのみッス。

誰もが HEAVENLY に期待しているであろう彼らの魅力の一つである「パクリッシュ」な側面の充実(笑)は、今回は ANGRA, NIGHTWISH, EDGUY & AVANTASIA, RHAPSODY・・・ら元ネタは散見できるものの、さほどパクリッシュ感は強くなくそれが逆に物足りないくらい。(狂笑)

そんな「パクリッシュ」とは別次元で、今回は全体的に GAMMA RAY の色がさらに濃くなっているのを感じたな。シンガー Ben SottoKai Hansen に激似のヘナチョコ・チキン・ヴォイスで歌う場面のメロディ展開の質はもちろん、ギター・オーケストレーションの手法やコーラスの QUEEN 風味など、楽曲の端々で GAMMA RAY っぽさが顔を出しまくり。

その Ben Sotto の成長は著しく、前述の Kai ヴォイス(苦笑)、Andre Matos 風味の女々しいナイーヴ・ウィスパー、Tobias Sammet を思わせるエキセントリックな勇ましい歌唱に加え、King Diamond もびっくりのジジババ声(苦笑)をもレパートリーに入れた、コイツもしや自身の喉でイコライジングの調整が可能なのか!?と思えるほどの変幻自在なストーリー・テラーっぷりは、もはや「実力派ヘナチョコ・ハイ=トーン・シンガー」(笑)と呼べるほどに凛々しいものだ。

そしてもう一人の主役は、パワフルなモーターの如く強力な推進力を聴かせるドラマー Maxence Pilo。いままで全然意識してなかったけど、コイツ・・・結構スゴいじゃん? リズム・チェンジ時の瞬発力には戦慄を覚えるほどだわ。気がつくと、この耳ってば楽曲のノリを支配するその強力なキックを追ってるもんね。

逆に、ネオ=クラシカルなフレーズを交えてファストに弾きまくる Frederic Leclercq のテクニカルなプレイは、その熱のこもった弾きっぷりとは裏腹に、弾き出されたフレーズがアンサンブルの一部としてこの濃密な音世界の中に埋もれてしまっている感じで、ちょいと惜しいな・・・。

そんな「フレーズの埋没」は、Fred のギターだけでなく本作で聴かれるメロディ全般に言えることかも。やや脈絡に欠ける複雑な展開は、そのリズム転換の妙が生むダイナミズムこそ悶絶を誘うんだけど、そこに絡むメロディがイマイチ弱めなので、今聴いてる曲がどの曲かを見失なってしまって楽曲に感情移入し辛い面も確かに存在するんだよなぁ。ま、そのあたりはもっと聴き込めばアッサリ解決する些細なことだとは思ってるけど。

あ、最後に一点・・・この手の疾走メタル・アルバムでトータル70分オーバーって、やっぱ長過ぎぃ~。(^-^;

 (Jan. 28, 2004)

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