Impressions
スウェディッシュ激烈デスラッシャー IMPIOUS の 4th アルバム。
おぉ、これは驚きの大成長だ。闇雲に突進する快感はこれまでどおりに、それだけでなく絶妙な間の取り方やヘヴィ&スローな抑揚の妙、さらには Kai Hansen 的ゴッド系ヴォイス(笑)をも絡めてしまう多芸さを身に着け、曲中で着目点を多彩に移り変わらせながら聴き手を一気にエクスタシーに導くその構成力はお見事の一言。
そしてこの IMPIOUS の最大の魅力でもあるネオ=クラシカル素地のメロディックギターの登場頻度が前作よりチョットだけだけど増加した印象なのも嬉しいな。惜しくも音色がやや線が細くふくよかさに欠けるも、メロメロになり過ぎない好バランスで(いや、なっても全然ウェルカムだけど)効果的に切れ込んでくる悶絶旋律はやっぱ美味しいわ。
ラストを飾る9分超の大曲 #10 "Suicide Park" のゴシカルなヘヴィ・グルーヴがじわじわとこの身を蝕む快感が今後への期待をさらに強固なものにして幕を閉じる本作を持って、この IMPIOUS が帝王 THE CROWN 亡き後の My メロディック・デスラッシュ欲を満足させる重要な位置に居座るのは間違いないね。
(Dec. 20, 2004)
満足度 : 86%