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SOILWORK / Natural Born Chaos (2002)

投稿日: 2002/04/20

スウェディッシュ・メロディック・エクストリーム・メトゥ の 4th アルバム。
スタートこそ「ARCH ENEMY フォロワー」という立ち位置だったものの、激烈なアグレッションとインテリジェントなメロウ・テイストが融合したその端整なサウンドは作を経る毎に成長を重ね、今では一聴して SOILWORK と判る独自性さらにはシーンを牽引するクオリティまでもを身に付るに至っているという事実には、実に感慨深いものがある。
適度に複雑なリズムが鋭くヒットする中で、Bjorn "Speed" Strid の近づくものに容赦なく突き刺さる濁声とそれをかき分けて流れ出る表現力を大幅に増したクリアなシンガロング&コーラス・ワークが激情と安堵の落差を演出する、ざらついた削面を持つ精密なマシーンが丁寧にエナメル・コーティングされたかの如き SOILWORK 独特のスマートなメロディック・ブルートは、奇才 Devin Townsend をプロデュースに迎えさらなる次元への進化を遂げ、その人選が見事にハマった圧倒的な密度とクオリティが放つインパクトは絶大だ。
特筆すべきは元 EMBRACED、そして現在 EVERGREY にも籍を置く名鍵盤奏者 Sven Karlsson の存在で、2本のギターが生む刺々しい波形の溝を埋めるべく浮遊するそのスペーシーなキーボード・ワークが楽曲の印象に重大な影響を与える「味付け」以上の活躍をしているのが、熱烈な EMBRACED ファン(オレ以外にいるのか?/笑)にとってはとっても嬉しいトコロ。
ただ、聴き進めるうちに徐々に物足りなさを感じてきたのが、本来彼らの最大の売りのハズである Peter Wichers, Ola Frenning によるギター・パート。確かにこれまで同様に激高するメロディを流麗かつテクニカルに奏でてはいるのだが、頻繁にオーヴァー・ダブを重ねる細切れパートが連続するギター・ソロ・パートからは、前作まで魅力的に張り詰めていたギリギリに切迫した緊張感は感じられなくなっている。妙にスタイリッシュともいえるフレージングもそそられ度数低しだし。このあたりは、類型を嫌い革新的なアイデアに走るレコーディング・メイニヤ Devin Townsend を起用した功罪なのかなぁ。
まぁそんな懸案点は、この激情を孕んだ緻密な音像を聴き進めるうちに襞の奥深く隠れていた様々な音が顔を出すマジック、そして "As We Speak", "The Bringer" といったツボな楽曲の存在もあって「前作比プラマイゼロ」ってとこかな。

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