Impressions
普段はスリップ・ケース即捨てのオレ様に未だにそれを捨てさせていないという偉業を成し遂げたジャーマン・シンフォニック・ゴシック・メタル・バンド XANDRIA の 2nd アルバム。
その目を奪うジャケの主であるの麗しき女性シンガー Lisa Schaphaus 嬢のコケティッシュな萌え萌え可憐歌唱が映えるのは、WITHIN TEMPTATION が "Mother Earth" で見せた壮麗さで EVANESCENCE のヘヴィなキャッチーさを包み込んだ高品質なフィメール・ゴシックだ。
この銀盤が高速回転を始めて数秒後には本作が名盤であると確信できる、このバンドが存在する限り永遠に代表曲として支持され続けるであろう超名曲レベルのオープニング・タイトル・トラック #1 "Ravenheart" をはじめ、サビのメロディを踏襲したイントロ・テーマが抜群のフックとして機能している場面が目立つ楽曲群は、メタリックなリフのプレッシャーをエレクトロなモダン感が中和しながらその周りでホーン/ストリングス・アンサンブルがメイン・メロディと対位する雄大な旋律をなぞるという素敵なもの。
欧州慕情が清廉たる雨粒となって石畳に弾け落ちるアコースティック・ユーロ・ポップ #4 "Eversleeping"、哀愁ハード・ポップ風味たっぷりに軽快にメランコリック・ドライヴする #7 "Answer" らのキャッチーなコンパクト・チューンを充実させながら、多くの曲の端々にスケールの大きい暗黒エスニック・テイストをもしっかりと滲ませるアーティスティックな作風は見事の一言だね。
出現頻度は少ないものの、悶々としたアコギの妙や何気に巧者っぷりを見せるウォームなエモーショナル・ソロなど、時折顔を出すギター・パートの上質さも◎。
ただ P.V. や他の写真見る限り、このジャケの Lisa タンってば1000枚撮ったうちの奇跡の一枚っぽいなぁ。。。(汗)
(Nov. 19, 2004)