Impressions
Michael Schenker・・・
特にこの日本では"神"として絶大な人気を誇るギタリストだ。かく言う私も、ご多分にもれず彼にはゾッコンLOVE((c)シブがき)だ。本作にたっぷりと収録された、そのまさに神がかった鬼気迫るプレイは、何百回聴いても鳥肌が立ってしまう。
UFO のアルバムはどれもお気に入りではあるが、特にこのアルバムに思い入れがあるのは、初めて買った UFO のアルバムだという事実は言うに及ばず、内容面でも他のどのアルバムと比べても際立っていると感じるからだ。
まず、音がいい。特に充実しているのが Andy Parker のドラム。スタジオアルバムではどれもやや貧弱に聞こえがちなドラムサウンドに「ドラム、弱いなあ・・・」と不遜なことを思ってしまったりするが、(THIN LIZZY でも同様に感じるんだよなぁ、ダメ?)本作で聴けるビッグで安定したリズムは、UFOの持つダイナミクスをスタジオアルバムの数万倍に増幅させる事に成功している。
そして Michael の燃え滾るギター。私の Best Tune of UFO でもある"Love to Love"の歴史的美旋律フレーズも感動的だが、"Rock Bottom"で聴くことの出来るなにか"キメて"いるとしか思いようのない激情のフレージングは、その後の MSG での、ある種理路整然とした構築美 (これも捨て難いが) とは一線を画すもので、もし再びこのフィーリングが戻ってくるのであれば、Michael は以前のように不遇の境遇に身を置いて欲しいものだ。(なんてワガママ!)
そんなギタリスト Michael Schenker に影響を受けたとのたまうギタリストは世界中に数あれど、その絶妙な泣きのフィーリングを完璧に会得・継承することに成功したギタリストは Anders Wikstrom(TREAT)、Micheal Kling(ex?.UNIVERSE)、橘高文彦(筋肉少女帯)など極少数しかいない。(と思う)